2003 Fiscal Year Annual Research Report
ブタ小腸移植におけるNKT細胞の動態とα-GalCerを用いた免疫寛容の研究
Project/Area Number |
14370380
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
畠山 勝義 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90134923)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 春彦 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (90301184)
飯合 恒夫 新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (10323982)
|
Keywords | NKT細胞 / ブタ小腸移植 / 免疫寛容 / α-GalCer |
Research Abstract |
昨年度に引き続き,ブタNKT細胞同定のための,抗ブタNK抗体の作成を中心に研究を進めている.昨年度の反省より試行錯誤を繰り返し,手技的にブタのリンパ球をより純粋な状態で取り出せるようになった.それらを,マウスに免疫し抗体産生細胞をいくつかクローンニングしたが,ブタNK細胞を認識できるようなモノクローナル抗体の作成にはいたっていないのが現状である.現在,ブタのリンパ球からNK細胞と思われる分画を抽出する方法を思案中である.また,より抗原性の強い蛋白を抽出できるよう実験を繰り返している.免疫動物をマウスだけでなくラットやウサギにすることも考えている. 一方,ブタ小腸移植実験の手技は安定し,手術直死は少なくなってきたが,生存してもなかなか長期生存するブタはいない.また,死因も拒絶反応のためか感染症のためか解剖して組織をみても判断がつかないのが現状である.もう少し実験を繰り返し成績を安定させてから,α-GalCerの投与実験を行ってみるつもりである. 小腸移植は,マイクロサージャリーの技術があれば,消化器外科医であれば手技的には誰にでもできる手術と考えている.しかし,ヒトではほとんど成功していず,その理由として拒絶反応が強いことがあげられる.今回の研究では,その手技の安定とその拒絶反応をNKT細胞によっておさえられないかを調べることが目的である.そのためには抗ブタNK抗体の作成をおこなわなければならず,次年度にむけ実験を遂行中である.
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 畠山勝義: "栄養療法の現状"臨床外科. 58. 601-605 (2003)
-
[Publications] 畠山勝義: "経肛門的J型結腸嚢肛門吻合術"手術. 57. 714-720 (2003)
-
[Publications] 佐藤好信: "過小グラフトにおける過剰門脈圧に対する工夫"手術. 57. 307-313 (2003)
-
[Publications] Iiai T: "Spontaneous complete regression of hepatocellular carcinoma with portal vein thrombus"Hepatogastroenterology. 50. 1628-1630 (2003)
-
[Publications] Sato Y: "Microchimerism of donor type CD56+CD3+T cells in donor specific transfusion via portal vein following living related donorliver transplantation"Hepatogastroenterology. 50. 2161-2165 (2003)