2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14370466
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
松田 正司 愛媛大学, 医学部, 教授 (40173843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 直人 愛媛大学, 医学部, 教授 (50234836)
佐野 輝 鹿児島大学, 医学部, 教授 (30178800)
樅木 勝巳 愛媛大学, 総合科学研究支援センター, 講師 (70304615)
齋藤 正一郎 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教授 (60325371)
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Keywords | ヒヨコ / 二分脊椎 / 運動神経細胞 / 歩行異常 / 下肢変形 / 運動麻痺 / アセチルコリン / Islet-1 |
Research Abstract |
本研究では、ニワトリ胚二分脊椎モデルの脊髄前角運動ニューロンの発生をLIMホメオドメイン型転写因子の1つであるIslet-1を用いて免疫組織化学的に検討した。孵卵開始後3日目のニワトリ胚の背側腰仙部で神経管を再開裂させ、二分脊椎モデルを作製した。その後、発生を継続させ、孵卵開始後4日、4.5日、5日、5.5日、6日、9日、12日の各発生段階において各4個体を採材した。採取した胚は、4%パラホルムアルデヒドリン酸緩衝液(pH7.2)で固定後、定法に従い、第3腰髄節横断面での15μm厚の凍結切片を作製した。一次抗体としてマウス抗Islet-1モノクローナル抗体を用いDABで染色し、陽性細胞数をカウントした。対照群と二分脊椎群の第3腰髄節の脊髄前角におけるIslet-1陽性細胞数を各発生段階において計測した。正常発生群ではIslet-1陽性細胞数は孵化開始後4.5日においてピークを迎え、その後徐徐に減少し、孵化開始後12日以降では、陽性細胞数の大きな変化は観察されなかった。一方、二分脊椎群においては、Islet-1陽性細胞数の増加が正常発生群に比べ遅延し、孵化開始後5.5日において陽性細胞数が最多となり、その後正常群と同様に減少し、孵化開始後12日においては陽性細胞数について正常群との有意差はなく、大きな変化は観察されなかった。正常発生群においては脊髄前角のlateral motor column (LMC)の内側の細胞群(LMCm)にのみIslet-1に対する免疫染色性が観察されたが、二分脊椎群では、LMC全域に染色性が観察された。免疫組織化学的研究に加えて感覚線維の走行について検討した。正常と二分脊椎において後根神経を切断してその変成線維染色により走行を追跡した。感覚線維の走行は両者で大きく異なり、このことが二分脊椎の病体の一因であると考えられ、現在論文作成中である。
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Research Products
(3 results)