2003 Fiscal Year Annual Research Report
アルキル化ピロールイミダゾールポリアミドを用いた腎癌血管新生抑制法の開発
Project/Area Number |
14370505
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
影山 幸雄 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (10211153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木原 和徳 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40161541)
杉山 弘 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50183843)
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Keywords | 腎臓癌 / 血管新生 / 血管内皮成長因子 / 低酸素応答転写因子 / HRE |
Research Abstract |
平成14年度に作成に成功したHypoxia Responsive Element (HRE)の中心配列に相補的なアルキル化ピロール・イミダゾールポリアミドの作用をヒト腎臓癌細胞A498を用いて検討した。腎臓癌の血管新生の中心的分子である血管内皮成長因子(VEGF)の転写が抑制されるかどうかをRT-PCR法により検討したがあきらかな抑制は得られなかった。昨年合成したアルキル化ピロール・イミダゾールポリアミドはHRE中心部の4塩基対をTargetにしており、特異性の問題も考えられたためあらたにHREの上流、中心部、下流の配列を認識する3種類のアルキル化ピロール・イミダゾールポリアミドを合成した。これらを用いてA498に対する作用を検討したところそれぞれのアルキル化ピロール・イミダゾールポリアミド単独では明らかな効果はみられないものの3種類を同時に作用させるとA498の増殖が抑制されることがあきらかとなった。VEGFの発現についても検討したが、通常酸素濃度で安定した状況ではVEGF転写の抑制はごくわずかであった。そこでHREに対する作用を直接観察するためHREを組み込んだレポータープラスミドを構築、またHREを介して作用する転写因子であるHypoxia Inducible Factor 3種類の発現プラスミドを作成し、それぞれを強制発現させる系を組み立てた。平成16年度にはこのAssay系を用いてアルキル化ピロール・イミダゾールポリアミドの作用の確認、至適濃度の設定を行い、また低酸素環境下でのVEGFの転写に対する影響も確認する予定である。さらに動物実験によりIn vivoでのアルキル化ピロール・イミダゾールポリアミドの作用を確認、臨床応用への基礎検討を行う予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kageyama Y, Yokoyama M, Sakai Y, Saito K, Koga F, Yano M, Arai G, Hyochi N, Masuda H, Fujii Y, Kawakami S, Kobayashi T, Kihara K: "Favorable outcome of preoperative low dose chemoradiotherapy against muscle-invasive bladder cancer."Am J Clin Oncol. 24. 504-507 (2003)
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[Publications] Koga F, Kawasaki S, Kumagai J, Takizawa T, Ando N, Arai G, Kageyama Y, Kihara K: "Impaired DeltaNp63 expression associates with reduced beta-catenin and aggressive phenotypes of urothelial neoplasms."Br J Cancer. 88. 740-747 (2003)
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[Publications] Saito K, Fujii Y, Kawasaki S, Hayashi T, Arisawa C, Koga F, Kageyam Y, Kihara: "Increased expression of sialyl-Lewis A correlates with poor survival in upper urinary tract urothelial cancer patients]."Anticancer Res. 23. 3441-3446 (2003)
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[Publications] Koga F, Kawakami S, Fujii Y, Saito K, Iwai A, Kumagai J, Takizawa T, * Ando N, Kageyama Y, Kihara K: "Impaired p63 expression associates with poor^〓 prognosis and uroplakin III expression in invasive urothelial carcinoma of^〓 the bladder."Clin Cancer Res. 9. 5501-5507 (2003)