2004 Fiscal Year Annual Research Report
グリーンマウス受精卵を用いた胎盤形成時の胎児細胞と母体細胞の相互作用に関する研究
Project/Area Number |
14370532
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田坂 慶一 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (50155058)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 正博 大阪大学, 医学部附属病院, 助教授 (10260639)
大道 正英 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (10283764)
田原 正浩 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00294091)
|
Keywords | 胞胚 / 絨毛 / 低酸素 / hypoxia-inducible factor 1α / 卵巣癌 / 播種 / Rho |
Research Abstract |
本年度は当該研究の卵から絨毛細胞分化課程の実験を主に行った。まず卵の培養では発生過程における低分子量G蛋白RhoのインヒビターであるY27632は胞胚形成過程で停止を起こすこと、また除去により胞胚形成が進むことを明らかにしその過程が可逆的であることを明らかにした。また、そのメカニズムにはNa+/H+ exchangerが関与することを明らかにした。また細胞接着因子のネクチンは発生初期から発現し、胚発生初期における細胞接着に関与していることを明らかにした。一方、絨毛分化では最近注目されているVEGF(血管内皮増殖因子)およびグルコーストランスポーターは低酸素下でhypoxia-inducible factor 1αを介して誘導されることを明らかにした。さらに低酸素がhypoxia-inducible factor 1αが誘導されるメカニズムにはRhoAの活性化が関与していることも明らかにした。浸潤モデルを用いた癌増殖実験では卵巣癌においてRhoの機能を抑制すると接着、浸潤が抑制されること、その際、ゲラニツゲラニオール基が関与し、Alendronateを用いたその抑制により癌の播種および浸潤が抑制されることを細胞培養にて報告してきた。さらに卵巣癌Lysophosphatidic acidを用いた播種モデルを用いたマウスを用いた動物実験ではAlendronate投与により間質浸潤、腹水貯留が有意に抑制された。また同様のメカニズムに関与するGeranylgeranylacetoneにも卵巣癌播種抑制作用があることも明らかにした。
|
Research Products
(7 results)