2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14370538
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
柴 啓介 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (40291299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅崎 敏郎 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (80223600)
中澤 健 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (10312943)
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Keywords | 喉頭 / 輪状甲状筋 / 嚥下 / せき / くしゃみ / 発声 / 咽頭 / 除脳ネコ |
Research Abstract |
1)声帯緊張筋である輪状甲状筋の運動ニューロン(CTM)への入力様式を調べるために、無麻酔非動化除脳ネコも用いて、発声、嚥下、せき、くしゃみ時のCTM膜電位の変化を記録した。CTMは上喉頭神経の逆行性刺激により同定した。発声時CTMは大きく脱分極した。嚥下、せき、くしゃみ時の膜電の変化は脱分極、過分極の組み合わせからなっていたが、反回神経支配による喉頭閉鎖筋の運動ニューロンと較べてその膜電位の変化は小さいものであった。この結果は輪状甲状筋が発声に強い影響を与えるのに反して、嚥下、せき、くしゃみ時には大きな役割を果たしていないものと考えられた。 2)次に嚥下時の咽頭筋運動ニューロンへの入力形式を調べるために、同様の動物モデルを用いて、嚥下時の咽頭筋運動ニューロンの膜電位を記録した。咽頭筋運動ニューロンは迷走神経咽頭枝の逆行性刺激により同定した。嚥下時の膜電位の変化パターンは大まかには、1)脱分極するもの、2)過分極するもの、に分類できたが、2)は輪状咽頭筋の運動ニューロン、1)はその他の喉頭筋運動ニューロンと考えられた。またそれに前後して弱い抑制性、興奮性の入力が伴うことが多かった。 3)喉頭運動ニューロン(LM)と呼吸ニューロンのシナプス結合様式を調べるため、スパイクアベレージング法を用いて(LMの細胞内電位と呼吸ニューロンの細胞外電位を同時記録)その入力形式を調べた。呼気性LMの呼以外の入力源をほぼ同定できた。LMは反回神経の逆行性刺激により同定した(CTM運動ニューロンは含まれない)。
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