2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14370543
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
丹生 健一 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20251283)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志水 賢一郎 神戸大学, 医学部附属病院, 助手 (00335431)
大月 直樹 神戸大学, 医学部附属病院, 助手 (40343264)
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Keywords | COX-2 / adenoviral vector / head and neck cancer / repication-selective / gene therpay / oncolysis |
Research Abstract |
背景:アデノウイルスベクターは現在最も確実に遺伝子発現が期待できる遺伝子導入技術であり、臨床研究を含む遺伝子研究で幅広く用いられているが、強い炎症反応を惹起するという欠点があり、導入効率の問題や安全性の面での大きな課題である。こうした中、より少ないウイルス粒子投与で導入効率を上げる方法として、増殖性アデノウイルスベクターを使って生体内の限局した腫瘍内で感染を繰り返し、より広範な遺伝子導入を行なおうという試みがなされている。一般に用いられているアデノウイルスベクターでは、増殖できないように自己増殖に必要なE1遺伝子が除かれているが、増殖型アデノウイルスベクターでは腫瘍細胞に特異的なプロモーターのもとにE1遺伝子が組み込まれており、目的とする腫瘍細胞の中でのみベクターが増殖できるように設計されている。方法:今回我々はCOX-2臓器特異的プロモーターを用いた増殖制限型アデノウイルスベクターによる頭頸部癌治療の可能性についてin vitroならびにin vivoで検討した。結果:COX-2臓器特異的増殖制限型アデノウイルスベクターはCOX-2を強発現している頭頸部扁平上皮癌においてin vitro、in vivoともに有意な増殖抑制作用がみられた。考察:増殖制限型による頭頸部癌遺伝子治療の新たな戦略の可能性が期待される結果が得られた。
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Research Products
(6 results)