2002 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病原細菌のポストゲノム解析:口腔環境因子によるタンパク発現機構の包括的研究
Project/Area Number |
14370585
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中山 浩次 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80150473)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄子 幹郎 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (10336175)
内藤 真理子 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (20244072)
大原 直也 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (70223930)
|
Keywords | 歯周病 / 口腔嫌気性細菌 / 環境因子 / タンパク発現 |
Research Abstract |
P.gingivalis ATCC33277株及びoxyR::Tc株を嫌気培養後、2時間好気的に培養した。菌体抽出物を2次元電気泳動法(2DE)で展開し、CBB染色後、嫌気培養を行った場合と比較した。また株間での比較も行った。発現量の異なる蛋白質のN末端アミノ酸配列をデータベース検索し、蛋白質の同定を行った。ATCC33277株でのみ酸化ストレス応答のみられた蛋白質の遺伝子上流領域をクローニングし、OxyRとの結合を調べた。その結果、2DEにより酸化ストレスに関与する分子については、Sod、AhpC、Tpx、TrxA等のマッピングを行うことができた。 ATCC33277株ではSod及びAhpCタンパクが酸化ストレスで、最も顕著に誘導された。oxyR::Tc株においては両蛋白質は酸化ストレス応答を示さなかった。sod::lacZ株とsod::lacZ oxyR::Tc株を作製し、酸化ストレスに対する発現誘導を調べた。その結果、酸化ストレスによりoxyR遺伝子依存性のsod遺伝子の転写レベルでの発現の増加がみられた。さらにゲルシフト解析によりsod遺伝子のプロモーターDNA領域にOxyRタンパクの結合を認めた。これらの結果はP.gingivalis sod遺伝子がOxyR支配下にある事を示している。OxyR支配をうけるsod遺伝子は他に例がなく、興味深い結果と思われる。
|
Research Products
(1 results)