2002 Fiscal Year Annual Research Report
顎口腔領域病変のダイナミックMRIによる質的診断能に関する研究
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14370603
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
岸 幹二 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30033202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳 文修 岡山大学, 歯学部附属病院, 助手 (50284071)
此内 浩信 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (20294423)
浅海 淳一 岡山大学, 医歯学付属病院, 講師 (60184131)
松崎 秀信 岡山大学, 歯学部附属病院, 助手 (70325124)
久富 美紀 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60314704)
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Keywords | dynamic MRI / CI-Curve / contrast index / 口腔腫瘍 |
Research Abstract |
Dynamic MRIは、造影効果を経時的に観察することによって、腫瘍の血流動態を知ることができる。今回、従来のシークエンスによるMRIの信号強度や造影像では鑑別が困難であった腫瘍に対してdynamic imageおよびcontrast index versus time curve(CI-Cuve)のパターンを使用することによって、臨床的に診断能の向上に付加的情報を得る事ができるかについて検討した。 本年度は、X線学的には鑑別が難しいとされるエナメル上皮腫と粘液腫の鑑別、ワルチン腫瘍に特有のCI-Curve、舌下腺の悪性腫瘍のCI-Curveの特徴および腫瘍境界の判別に関して、有用な情報を得た。 エナメル上皮腫の嚢胞変性の部分と粘液腫の粘液成分の部分は従来のシークエンスによるMRIの信号強度や造影像では同様の所見を示す。しかしながら、エナメル上皮腫の嚢胞変性の部分は造影されないが、粘液腫の粘液成分の部分は造影される。dynamic imageおよびCI-Curveのパターンが両者の違いを顕著に表現していた。 ワルチン腫瘍は、他の唾液腺腫瘍と異なり両側性にしかも多発する傾向がある。今回、3患者の計15病変で患者間で若干のパターンの違いはあるものの基本的に他の腫瘍と鑑別可能な特有のCI-Curveのパターンを持つことを確認した。 舌下腺の悪性腫瘍のCI-Curveが、正常の舌下腺より早期に造影され、舌下腺より遅れて造影されるだろう多形性腺腫や特徴的なCI-Curveのパターンを持つワルチン腫瘍と鑑別できるだろうことを確認した。このことは、耳下腺や顎下腺など他の部位の唾液腺腫瘍にもあてはまることが予想される。 次年度は、腫瘍の種類および部位を増やし、さらに検討を加えて行きたい。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Konouchi H, Asaumi J et al. c: "Evluation of tumor proliferation using dynamic contrast enhanced-MRI of oral cavity and oropharyngeal squamous cell carcinoma"Oral Oncol. 39(3). 290-295 (2003)
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[Publications] Asaumi J, Shigehara H, Konouchi H, et al.: "Assessment of carcinoma in the sublingual region based on magnetic resonance imaging"Oncol Rep. 9(6). 1283-1287 (2002)
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[Publications] Hisatomi M, Asaumi J, Konouchi H, Yanagi Y, et al.: "Assessment of dynamic MRI of Warthin's tumors arising as multiple lesions in the parotid glands"Oral Oncol. 38(4). 369-372 (2002)
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[Publications] Asaumi J, Matsuzaki H, Hisatomi M, Konouchi H, et al.: "Application of dynamic MRI to differentiating odontogenic myxomas from ameloblastomas"Eur J Radiol.. 43(1). 37-41 (2002)