2004 Fiscal Year Annual Research Report
おいしく食べるための脳機能-ポジトロンCTによる解明
Project/Area Number |
14370625
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菊池 雅彦 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (60195211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩松 正明 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (30343031)
高津 匡樹 東北大学, 大学病院, 助手 (50343033)
伊藤 正敏 東北大学, サイクロトロンRIセンター, 教授 (00125501)
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Keywords | 咀嚼 / 味覚 / FDG-PET / 高齢者 / 脳機能 / 顎筋活動 / ファンクショナルMRI / 統合機能 |
Research Abstract |
これまで、下顎運動時における各咀嚼筋内部の局所ならびに筋全体の活動と脳の活動様相をFDG-PETを用いて解明し、咀嚼筋活動と脳活動の正常像を明らかにすることを目的に実験を行ってきた。その結果、全被験者でみると、咀嚼筋の局所的なFDG集積の分布は個人差が大きく、各被験者はそれぞれ固有の活動を示すことが明らかになった。しかし、脳の活動様相についてはPET画像では判別が困難であった。 そこで、今年度はPETと同様に神経の活動様相を画像化することが可能なファンクショナルMRI(fMRI)を用いて、ガム咀嚼時の脳活動を分析することにした。MRI検査は東北福祉大学感性福祉研究所内に設置されたMRI装置(Siemens Magnetom Vision Plus,1.5T)を用いて行った。被験者(男性3名)には耳栓を着用のうえ、MRI装置内で仰臥位をとらせ、以下のタスクを行わせた。味覚刺激としては、味のないガムの咀嚼とオレンジ味のついたガムの咀嚼、視覚刺激としては、半分に切ったオレンジの画像とオレンジ色のモザイク画像をプロジェクターで映写し固視させた。これらの刺激を組合せることにより4通りのMRI撮影を実施した。得られた機能画像については、頭部の動きの補正、脳の形態標準化、平滑化、画像統計計算などをMATLAB上でSPM99を用いて行った。 その結果、味覚刺激と視覚刺激の両方がある場合は、いずれの刺激もない場合に比べて、頭頂葉と側頭葉の活動が強く表れた。一方、視覚刺激であるオレンジ画像とモザイク画像の違いが、味覚刺激の有無による脳活動の差に及ぼす影響はみられなかった。
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Research Products
(1 results)