2002 Fiscal Year Annual Research Report
グルテンをベースとした摂食・嚥下障害者用介護食の開発
Project/Area Number |
14370629
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Research Institution | Meirin College |
Principal Investigator |
野村 章子 明倫短期大学, 歯科技工士学科, 教授 (80134948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城 斗志夫 新潟大学, 農学部, 助教授 (00251794)
野村 修一 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40018859)
山田 好秋 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80115089)
高橋 肇 亀田製菓株式会社, 食品開発部, 主任
河野 正司 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50014098)
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Keywords | 摂食・嚥下機能 / グルテン / 食品加工 / 物性 / 電気泳動分析 / 分画 / クリープメータ / 産学連携 |
Research Abstract |
本研究の目的は、グルテンをベースとした流動性に富みかつ凝集性のよい食品を調製し、臨床試験を行うことにより、摂食・嚥下機能に障害のある要介護者のための食品として完成させることにある。そのために解決しなければならない問題は、食品加工上の問題と食品としての物性(咀嚼性・食塊形成性)である。基本的には試験食品の調製はグルテンとデンプンを混和し焼き上げることで完成するが、グルテンは2つのタンパクで構成され、その比率が物性に微妙に影響すると予想される。したがって、グルテンの物性と試験食品として焼き上げた後の物性を計測し、臨床試験後の咀嚼性・食塊形成性との対応を確立する必要がある。 グルテンをベースとした流動性に富みかつ凝集性のよい食品を調製するためには、グルテンを構成する弾性の強いグルテニンと伸展性のあるグリアジンが必要であるが、酸可溶性グルテンをエタノールで分画することは非常に困難であるために簡単に入手しにくい状況にある。そこで、平成14年度は、食品学の専門家である城と高橋がグルテニンとグリアジンの分画を主に担当し、研究代表者と他の分担者らは検討会を随時設定し、咀嚼、生理、加齢、摂食・嚥下機能障害、咬合の観点から、実験結果と臨床応用との整合性を評価した。 1、小麦粉からのグリアジンおよびグルテニンの単離 2、単離したグリアジンおよびグルテニンの電気泳動分析 3.グルテニンとグリアジンの混合割合の評価 なお、本研究結果は、学会等で未発表の段階にあるために、詳細な内容を割愛することとした。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Atsuko Igarashi: "Comparison of Physical Property of Agar, Low Gel Strength Agar and Gelatin, as Supplementary Food for People with Swallowing Difficulty"Journal of Texture Studies. 33. 285-295 (2002)
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[Publications] 五十嵐敦子: "老年社会学の歯学部教育への導入(第1報)-受講生へのアンケート調査-"日本歯科医学教育学会雑誌. 18(1). 120-124 (2002)
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[Publications] Atsuko Igarashi: "Decrease in TIMP-1 level in saliva from patients with taste disorder"Jpn. J. Oral Biol.. 43. 700-703 (2002)
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[Publications] Akiko Nomura: "Usage of Removable Prosthodontics Increases the Amount of Salivary Secretion in partially and fully edentulous patients"China-Japan Medical Conference 2002, Program & Abstracts Book Stomatology. 44-45 (2002)
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[Publications] 野村章子: "口底がん切除と放射線治療を受けた一症例における摂食・嚥下リハビリテーションの効果"平成14年度日本補綴歯科学会関越支部学術大会,プログラム. 44(5). 5 (2002)
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[Publications] 山田好秋: "嚥下反射誘発における咀嚼中枢ならびに上位脳の影響.摂食行動の中枢メカニズムに関する新展開シンポジウム"第78回日本生理学会大会予稿集. 147 (2002)
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[Publications] 野村修一: "食べることの老化,ブックレット新潟大学『食べる』"新潟日報事業社. 6 (2002)