2002 Fiscal Year Annual Research Report
咀嚼における脳機能画像による賦活ネットワークの統合解析
Project/Area Number |
14370650
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
楠本 哲次 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (70186394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 公一 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (10161556)
田中 昌博 大阪歯科大学, 歯学部, 助教授 (60163573)
川添 堯彬 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (50076022)
馬場 俊介 名古屋大学, 医学部, 助手 (40275227)
高梨 芳彰 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (40171459)
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Keywords | 咀嚼 / 脳機能 / fMRI / 脳磁図 |
Research Abstract |
本年度は咀嚼機能を検討するためのタスクを確立する試みを行った. 咀嚼機能を評価するには,実際に被験者に咀嚼を行わせ計測する方法が最良の方法と考えられるが,咀嚼の衝撃により大脳の位置が変化する可能性が高いため,今回は被験者には咬みしめるタスクを行わせた.咬みしめは左右側の歯が同時に接触するが,片側で咬んでいるイメージを同時に行わせた結果,良好な結果が得られた.被験者に利き手が右側である健常有歯顎者を選択し本タスクを行った.事前に習慣性咀嚼側について,(1)低粘稠性発色ガムによる咀嚼能力検査,(2)ガム咀嚼を行わせ,ガム咀嚼中における咬筋深部温の変化,(3)被験者の自覚の3項目に基づき判定を行った.結果,習慣性咀嚼側やイメージを右側もしくは左側で行っても大脳皮質の賦活は左半球のみ,もしくは両側に認めた.この結果について,今回調べた項目以外も含めて,さらに検討を行っている段階である.咬みしめタスクは脳磁図でもそのまま応用することが可能であり,簡便である.今後の咀嚼機能のタスク方法は咬みしめを中心とした方法で検討していく. また,咬合力を規定するために,MRI装置の中で使用可能な咬合力計の開発も試みた.センサー部は非磁性体によって構成されていなければならない為,今回は光ファイバーを用いることにした.咬合力は100%の相対値で表現され,被験者には波形グラフの形で表示される.試作段階を終え,現在実際に使用に耐えうるか検討を行っている段階である.
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