2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14370652
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
亀倉 更人 北海道大学, 病院, 講師 (80214550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤澤 俊明 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (30190028)
福島 和昭 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (00002361)
飯田 彰 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (90292036)
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Keywords | 自律神経 / 三叉神経 / 循環動態 / 三叉神経減圧反応 / 大動脈減圧神経 / 動脈圧受容体反射 |
Research Abstract |
家兎の三叉神経末梢を電気刺激すると,低頻度では降圧反応が,高頻度では降圧・昇圧の二相性の反応が認められる.この反応に対する各種薬剤の影響を検討した. 眼窩下神経の電気刺激によって生じる循環反応のうち,降圧反応はフェンタニル,イソフルラン,フェントラミンにより抑制され,昇圧反応はプロポフォール,イソフルラン,フェントラミンにより抑制された.また,プロポフォールとフェンタニルの組合せでは降圧反応,昇圧反応ともに抑制された.循環反応が抑制された場合には,フェントラミン以外の全ての薬剤において,交感神経活動の増減も抑制された. 次に,大動脈減圧神経刺激によって惹起させた動脈圧受容体反射に対する各種薬剤の影響を検討した.プロポフォール,フェンタニル,プロポフォールとフェンタニルの組み合わせでは,薬剤投与前と同様に大動脈減圧神経刺激による血圧低下が認められたが,イソフルラン,フェントラミンでは動脈圧受容体反射による血圧低下の抑制が認められた. プロポフォールとフェンタニルを組み合わせると三叉神経刺激による循環反応を抑制することができた.プロポフォールとフェンタニルの組み合わせは,過度の血圧低下を招くこともなく,また動脈圧受容体反射を抑制しないため,歯科口腔外科領域において有用な麻酔方法であると考えられた.イソフルランも三叉神経刺激による循環反応を抑制したが,動脈圧受容体反射も抑制した.この点からは,プロポフォールとフェンタニルの組み合わせがより優れていると考えられた.フェントラミンについては,その投与により三叉神経刺激による循環反応は抑制されるが,血圧低下が著しく,また,自律神経活動自体を制御していないことが明らかとなった.そのため,三叉神経刺激による循環反応のコントロールを目的としたフェントラミンの使用は不適当と考えられた.
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