2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14370677
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大石 正道 九州大学, 歯学研究院, 教授 (70037505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中別府 雄作 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (30180350)
森藤 政代 九州大学, 大学病院, 助手 (90271113)
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Keywords | 腫瘍マーカ / プロテオーム解析 / 質量分析法 / 口腔癌 / 浸潤・転移 / 同所性移植 |
Research Abstract |
腫瘍マーカ検出のため、患者の経時的な(治療前後、完全、再発)唾液と血清ならび口腔癌細胞株とその上清におけるタンパク質の発現解析を行っている。唾液に関しては癌非罹患者(我々の唾液)にて食べものの影響を回避できる状態の条件決めを行い、その状態にて癌患者の唾液を採取しているが、担癌状態では口腔内の清掃が十分できない場合があり、食べ物の影響を避けることが困難である可能性があった。血清に関しては検出感度等に問題があり,タンパク質を検知できる場合とできない場合があるため、検出したい分子を選定し,その発現を解析する検出方法等を検討しているところである。経時的な検体における発現の相違を検出するため、検体の集積を行っている状態である。癌細胞株は今年度新しく3種類(原発巣とその転移巣,原発巣)樹立し,現在クロニングを行っている。当科樹立ならびに購入した舌癌細胞株を用い,同所性移植にて浸潤・転移能に相違がある癌細胞株間において,転移性癌細胞株と非転移性癌細胞間でのタンパク質の発現の相違を,まず二次元電気泳動後銀染色にてスポットを検出し,スクリニングした。検出感度がよい場合とよくない場合があり,解析の安定性が懸念されるので,かなりの回数を重ねているところである。また得られたスポットの相違を質量分析法にて解析したところ,かなりの分子が得られたためその分子の再現性をウェスタンブロット法等にて検討し,ケラチン14,16やデスモゾム構成分子(デスモコリン3,デスモグレイン2)等の分子検出し他の分子の同定を行っている。癌細胞株の上清での解析を行い,同様に再現性の検討を行っている。
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