2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14370680
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
杉崎 正志 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30085873)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 匠 鶴見大学, 歯学部, 助手 (20267537)
木野 孔司 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助教授 (80143585)
吉田 奈穂子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (00317968)
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Keywords | 顎関節症 / 筋痛 / 筋血流量 / 組織酸素飽和度 / 疼痛 |
Research Abstract |
目的:顎関節症患者に対し、安静時咬筋組織血流測定(生物学的評価)と多軸評価(含むQOL、心理評価)を組み合わせた疼痛評価を行い、筋痛評価を非侵襲的かつ、生物学的・心理学的に行う方法を確立する。 方法:2施設でデータを集積し、他の施設で分析する方式を採用している。現在までにデータ集積装置の設置は終了し、解析方法まで含めてそれぞれの倫理委員会で臨床研究の承諾を得た(2003)。片側に筋痛を訴える顎関節症患者を連続抽出し、研究の同意が得た後、咬筋筋血流を測定した。研究参加時のMR画像診断の結果、健常者8名、筋性疾痛症例は28例、関節円板転位症例27例、変形性関節症3例の計66例であった。これらの中でデータ欠損のない63例を用い、多重指標モデルを用いた双方向因果モデルを作成して解析した。このモデルには潜在変数として「生物的評価」、「疼痛評価」および「心理評価」を設定し、疼痛評価の観測変数には疼痛側咬筋および側頭筋前部筋束部の加圧疼痛反応、マギル疼痛質問票歯科領域版および日常活動制限度を用いた。生物的評価には疼痛側の還元Hb値、酸化Hb値、疼痛側と非疼痛側の還元Hb値差および開口量を、心理的評価にはHospital Anxiety and Depression Scaleの不安及び抑うつ得点ならびにアイゼンク性格傾向質問票短縮版の神経症性格傾向得点を用いた。多重指標モデルでは潜在変数間にパスを設定し、因果の方向を変えて8通りのモデルを検討した. 結果:Browne-Cudeck規準0(BCCO)で検討した結果、BCC0=2.8で生物的評価と疼痛評価および生物的評価と心理的評価の間に有意なパス係数を認めた。生物的評価すなわち生体内変化は心理的状態に影響し(r^2=0.24)、その影響を受けた心理状態は患者の訴える疼痛評価に多大に影響していた(r^2=0.72)。 結論:筋痛評価は心理状態評価と生物的筋血流評価で行える可能性が示された。
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