2004 Fiscal Year Annual Research Report
ラミニンの細胞特異的な機能部位の同定と作用メカニズムの解明
Project/Area Number |
14370735
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Sciences |
Principal Investigator |
野水 基義 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (00311522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 則雄 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (70001857)
宇谷 厚志 京都大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (10292707)
門谷 裕一 北里大学, 医学部, 講師 (10185887)
山田 純司 東京薬科大学, 薬学部, 助教授 (60200721)
高木 充弘 東京薬科大学, 薬学部, 助手 (90267493)
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Keywords | ラミニン / 基底膜 / インテグリン / シンデカン / 細胞接着 / 創傷治癒 |
Research Abstract |
ラミニン由来の活性ペプチドの同定と、それらが器官発生、神経再生、創傷治癒などの高次生命現象に及ぼす役割を解明し、細胞特異的に働く活性ペプチドを医薬分野などに応用するための基盤づくりを目的に研究を行った。 本年度はマウスおよびヒトラミニンα鎖(α1〜α5)のGドメインのLG4モジュールに焦点を当てループ構造の相同部位に注目したところα1の相同部位はインテグリンに、α3とα4の相同部位はシンデカンに対して特異的に結合することがわかった。また、α3鎖由来のペプチドEF-3が表皮細胞の運動を促進するとともに創傷治癒作用があることがわかった。次に、α4鎖由来のペプチドEF-4を用いて、シンデカンの糖鎖との結合におけるペプチドの活性コンフォメーションを検討した。活性ペプチドEF-4がラミニン分子内のループ部位に位置することから、ループ構造をミミックした環状ペプチドを作成したところ、鎖状ペプチドに比べて飛躍的にヘパリン結合活性が増大することがわかった。さらに、この環状ペプチドは鎖状ペプチドに比べシンデカンを介した細胞接着活性を示すことがわかった。このことから、ラミニン分子内のループ構造が細胞接着に重要な役割を果たしていることがわかった。これらの結果は、Yokoyama, F. et al., Biochemistry, 43:13590-13597,2004.の他3報に報告した。以上の研究結果は、ラミニン活性ペプチドの器官発生、神経再生、創傷治癒や血管新生などの高次生命現象に及ぼす組織特異的な役割を分子レベルで解明していくことの可能性と、組織特異的に働くラミニン活性ペプチドの医薬分野への応用の可能性を示唆するものである。現在、ラミニンα2鎖、α5鎖の相同部位のレセプターの探索とレセプター特異的な活性のためのアミノ酸配列の解明を検討中である。
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Research Products
(6 results)