2004 Fiscal Year Annual Research Report
分子シャペロンおよびETS転写因子をターゲットにした難治性疾患の治療法の開発
Project/Area Number |
14370748
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
甲斐 広文 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (30194658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池水 信二 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教授 (60333522)
有馬 英俊 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教授 (50260964)
山田 源 熊本大学, 生命資源研究・支援センター, 教授 (80174712)
首藤 剛 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (80333524)
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Keywords | ガン / 遺伝病 / Heat Shock Protein / MEF / 分子シャペロン |
Research Abstract |
1.ΔF508 CFTRの小胞体保持におけるシャペロンの関与 様々な細胞生物学的検討の結果,カルネキシンはΔF508 CFTRの細胞質への逆輸送およびユビキチン化を抑制することにより,ΔF508 CFTRの小胞体関連分解を抑制することを明らかにした(Okiyoneda T. et al, Mol Biol Cell 2004).さらに,ΔF508 CFTRの小胞体保持にカルネキシンは直接的に関与していない可能性を見いだしており,現在も解析中である. 2.Compound RによるHSP70抑制メカニズムの解明 様々な検討の結果,Compound RはHSP70の転写レベルには影響しないことが明らかとなった.さらに,Compound RはHSP70の細胞外への分泌を促進する可能性を見いだしており,現在,詳細なメカニズムを検討中である. 3.MEF 5' CpG island上のメチル化部位の同定 免疫組織学的な検討の結果,ヒト癌組織において,MEFの発現が顕著に抑制されていることが明らかとなった.さらに,MEFの発現制御には転写因子Sp1が関与していることを明らかにした(Koga T. et al, FEBS Lett, Revised).現時点では,癌組織におけるMEF 5' CpG island上の顕著なメチル化は観察されていないが,さらに上流のプロモーター領域などの詳細な検討を行う予定である. 4.MEFによる癌抑制作用機序の解明 様々な検討の結果,MEFの活性化は核内構造体であるPML nuclear bodyへの移行が重要であることが明らかとなった(Suicc MA. et al, J Biol Chem 2004).さらに,MEFは腫瘍免疫を活性化することにより,癌抑制作用を示す可能性が示唆された.
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Research Products
(5 results)