2004 Fiscal Year Annual Research Report
インターロイキン1の作用発現とその制御に関する研究
Project/Area Number |
14370750
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
小野嵜 菊夫 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (20101313)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 秀敏 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (80198853)
千葉 拓 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (10094385)
滝井 猛将 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (80244573)
|
Keywords | インターロイキン1 / サイトカイン / CHOP / TGFβ / Sp1 / エストロゲン / シアル酸 |
Research Abstract |
IL-1シグナル伝達機構:ヒトメラノーマ細胞株A375に対するIL-1の増殖抑制における系において以下の点が明らかになった。IL-1による増殖阻害の過程に関与するp38MAPKの下流に位置する転写制御因子CHOPが誘導する新たなタンパクTRB3を見出した。TRB3遺伝子のプロモータ部位を解析し、CHOP-ATF結合領域が重要であること、さらに、TRB3はCHOPの転写活性を抑制することを明らかにした。 IL-1Rファミリーの発現制御:IL-1Rファミリーで、細菌や菌体成分に反応してIL-1同様のシグナルを伝達するToll like receptor 2 (TLR2)の肝細胞における発現制御は、IL-1により増強される。TGFBはIL-1のレセプター発現を抑制することにより、IL-1によるTLR2発現を抑制することを前年までに明らかにした。さらに線維芽細胞においても、TGFBがIL-1のレセプター発現を抑制することが明らかになった。 IL-1α遺伝子発現制御機構:IL-1αを構成的に産生しているヒトメラノーマ細胞株を用い解析した結果、IL-1α遺伝子のプロモーター部分のGC rich部位と転写因子Sp1が重要であることを前年までに明らかにした。さらに、Sp1とHDAC1(ヒストンデアセチラーゼ1)との結合がIL-1遺伝子の転写に重要であることが明らかになった。また、ヒト線維芽細胞様滑膜細胞におけるIL-1αの転写活性化をエストロジェンがエストロゲンレセプターαを介して増強させることを明らかにした。 糖鎖導入IL-1:前年までに、シアリルガラクトースを結合させたIL-1αの作製し、in vivoにおいて選択性を示すIL-1αを作成できた。さらに、TNFαにも同様にしてシアル酸を結合させることが出来た。In vivoにおいて抗腫瘍活性が増強されたTNFαを作成できた。
|
Research Products
(4 results)