2002 Fiscal Year Annual Research Report
高齢社会の医療・福祉・居宅機能のユニット化・統合化の効果と効率に関する研究
Project/Area Number |
14370768
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
関田 康慶 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (20107113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 忠雄 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 教授 (20254568)
目黒 謙一 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90239559)
藤井 建人 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (30108443)
前沢 政次 北海道大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90124916)
稲田 紘 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20028393)
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Keywords | 訪問系介護サービス / 動線コスト / 介護事業所経営 / 施設のユニット化 / 分布関数分析 / フィールドスタディ / 実態調査 / アンケート調査 |
Research Abstract |
本年度は次の研究を行った。(1)訪問系介護サービスの動線コスト調査、(2)訪問系介護サービス事業所の経営に関する実態・アンケート調査、(3)介護福祉施設のユニット化に関するケーススタディ。訪問系介護サービス動線コスト調査については、日本在宅事業者協会と北海道、宮城、岩手の社会福祉協議会の協力を得て計364事業所に調査を依頼した。その結果、163の事業所の協力を得、1,319名の利用者に関する調査結果を得た。回答事業所の構成割合は株式会社の事業所62.5%、社会福祉協議会事業所30.6%、この二つのグループで9割以上占めている。調査の枠組みは事業所の経営に関する調査票、ヘルパーに関する調査票、サービス利用者に関する調査票、サービス内容に関する調査など4種類の調査票を用いてどのような事業所のどのようなヘルパーが訪問介護を行い、どのような利用者に対して、どのような内容のサービスをどのくらい時間をかけて行ったか、これらについてサービス提供者および利用者がどのように評価したかを相互に関連づけて分析できるような調査構成となっており、これらのデータは関連データベースとして構築されている。このデータベースを用いて地域別、サービス利用別、利用者属性別の動線コストが明らかになった。また、訪問系介護サービス事業者の経営についてもこのデータベースを用いて分析を行った。その結果、訪問介護と訪問入浴介護の操業期間と総事業収入に占める人件費の割合に関係があることなどについて明らかにした。宮城県田尻町、桃生町の協力を得て医療福祉サービスのユニット化に関するフィールドスタディをおこなった。福祉施設のユニット化については、今までの福祉施設の運営形態を検証し整理した後で、在宅から施設への入所という一方方向の流れではなく、逆に施設から在宅に戻る方向の施設形態、機能の設計について検討した。今年度は二つの福祉施設についてケーススタディを行い、在宅に戻るためのユニット化のあり方のモデルを検討した。これらの成果は学会発表、学会誌論文とで公表されているが、平成15年3月には第2回福祉経営研究会全国大会においてこれらの研究成果を報告した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 増子正, 関田康慶, 他: "地域福祉活動計画策定における社会福祉協議会の事業評価に関する研究"日本の地域福祉. 第16巻. 53-70 (2002)
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[Publications] 加藤由美, 糟谷昌志, 関田康慶, 他: "医療ソーシャルワーカーのコーディネーションに対する患者,家族,院内外関係者の満足度分析 -効果性の評価視点に基づく医療福祉システムコーディネー"社会福祉学. 第43巻第1号. 54-65 (2002)
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[Publications] 信川益明, 稲田紘, 関田康慶, 他: "2次医療圏における保健医療福祉の連携システム構築の方法論と評価に関する研究-保健医療福祉連携システムに関する実態調査-"医療情報学. Vol.22 Supplement. 267-268 (2002)
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[Publications] 目黒謙一, 石井洋, 関田康慶: "痴呆に関する地域住民の意識と教育講演の効果:保健・医療・福祉の連携のために"病院管理. Vol.39. 15-29 (2002)
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[Publications] Sekita Y, Kato Y: "Design of Evaluation System and Evaluation Method on Policy-Program"Government Auditing Review. Vol.9. 31-53 (2002)
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[Publications] Meguro K, Sekita Y, et al.: "Five-year retrospective change in hippocampal atrophy and cognitive screening test performances in very mild Alzheimer's disease : The Tajiri Project"Neuroradiology. Vol44. 33-38 (2002)