2002 Fiscal Year Annual Research Report
在宅ケアにおけるテレケアのアウトカム評価と効果効率的な利用法
Project/Area Number |
14370799
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
島内 節 東京医科歯科大学, 大学院・保険衛生学研究科, 教授 (70124401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 明子 埼玉県立大学, 保険医療福祉学部, 助教授 (20167430)
友安 直子 東京医科歯科大学, 大学院・保険衛生学研究科, 助教授 (30345277)
小森 茂 上武大学, 大学院・経営管理研究科, 教授 (90337452)
森田 久美子 東京医科歯科大学, 大学院・保険衛生学研究科, 助手 (40334445)
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Keywords | テレケア / コミュニケーション / foma / 機器利用効果 / 評価 / ニーズ解決 |
Research Abstract |
本年度研究の目的は、東京都内の訪問看護ステーションでテレケア機器を用いて実際にテレケアを行い、利用効果がでやすい対象者とニーズ・利用にあたってのコミュニケーション方法・ケア上の観察点・指導やケア技術内容、を利用者側とケア提供者・機関側からの調査により明らかにする。またさらに利用者・サービス提供者と機関にとっての機器利用効果を分析し・テレケアと訪問によるケアの相乗的な効果を導くにはどのようにすべきか、今後わが国での普及が期待されるテレケアの効果効率的利用方法について提言することである。 東京都内のH訪問看護ステーションを利用している利用者(家族介護者)4名と、利用者を担当している訪間看護師4名を対象とし、NTTドコモのFOMA(P2101V)を両者に使用してもらい、調査を実施した。その結果、機器の有用性の総合評価(100点満点)では、利用者(家族介護者)は、平均値79.625、看護師は平均値69.625で、利用者の方がテレケアに対する有用性の評価が高いことがわかった。機器利用による利用者の効果は、37項目のケアニーズ中、平均26.5項目のケアニーズがあり、ニーズ解決状況は「解決」「改善」がほとんどであった。利用者4名中3名は医療的処置を多く要する対象者であった。1名は医療処置がほとんどなく、他動運動によるリハビリを希望しておりその利用者については「維持」が多くみられた。病状変動があり、医療処置を多く要する利用者ほど、テレケアの利用によりケアニーズが「改善」あるいは「解決」に向かう傾向がみられた。また利用者からは、テレケア機器があることで「訪問看護師とつながっている感じがする」「安心感がある」などの意見が多く聞かれた。今後は対象者を増やし、サービス提供者と機関にとっての効果も分析していく。また、現在諸外国との国際比較調査も進行中である。
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