2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14370823
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Research Institution | St.Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
及川 郁子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (90185174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平林 優子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (50228813)
小野 智美 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (70304110)
眞鍋 裕紀子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (90407627)
川口 千鶴 自治医科大学, 看護学科, 教授 (30119375)
鈴木 千衣 福島県立医科大学, 看護学科, 助教授 (00245945)
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Keywords | 小児看護 / 在宅ケア / 子どもと家族 / 組織的プログラム / 慢性疾患 / 障害 / 地域性 |
Research Abstract |
本研究は、慢性疾患をもつ子どもの在宅ケアの質の確保のために、医療・福祉・教育の連携を基盤とした組織的プログラムを、地域性を考慮して検討・開発することを目的に4年間で行う研究である。4年目の今年度は、それぞれの地域の特性を合わせながら3年間に作成したパンフレットの活用、さらに研修会やナースクリニックの開催などを行い本研究の評価を行った。以下、地域ごとに述べる。 栃木地区では、配布したパンフレットについて、スタッフの知識を普及させるための教育的活用と、医師による家族への説明に活用されていた。さらに地域連携のための保健師、訪問看護師、病院看護師、学校看護師によるシンポジウムが開催され、家族を含む68名の参加による活発な意見交換が行われた。福島地区はパンフレットの配布が少し遅れたため、送付と同時にパンフレットの内容や活用性について評価を行った。特に訪問看護ステーションからの意見が多数寄せられ、小児の在宅ケアへの関心の深さを伺わせた。福島では長期療養児への保健師の支援活動について講演会を開催し、30名の参加があった。退院時や就学時の学校との連携、問題などを養護教諭やケースワーカーを含めて意見交換が行われた。栃木や福島はこれまで子どもの在宅ケアを意識した地域連携、看護職同士の集まりはほとんどなく、初年度からの地区調査や質問紙調査は、より地域を知る機会となった。さらに看護職によるフォーカスグループを結成して社会資源のパンフレット作りや研修会のための話し合いを重ねてきたことが、相互理解や連携への基盤づくりに貢献できたものと考える。東京地区は昨年度に引き続きナースクリニックを計6回開催した。地域の健康問題(慢性疾患を含む)を乳幼児を対象として調査を行い、その結果に基づいてアレルギー、食事、発達障害、てんかんなどをテーマに行ったが、家族、保育士、看護職など含め平均20名前後の参加があった。東京地区は都心にあり、慢性疾患の子どもたちの生活圏と医療圏が必ずしも同じではないため、家族を主体とした参加は今後の課題となったが、参加者による事後評価は高かった。 今回の一連の研究においてそれぞれの地域特性とそのニーズを明確に示した一方、さらに連携を促進するためには事例検討会、勉強会など継続した関わりをもっていくことが重要であることが明らかになった。
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