2003 Fiscal Year Annual Research Report
循環型・共同参画型社会をめざすライフスタイルのあり方に関する研究
Project/Area Number |
14380036
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
丹羽 雅子 奈良女子大学, 名誉教授 (80031665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 照子 文化女子大学, 文化服装学総合研究所, 教授 (30060817)
西村 一朗 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (30043186)
石川 実 奈良女子大学, 名誉教授 (20039118)
加地 芳子 京都教育大学, 教育学部, 教授 (70085653)
伊藤 セツ 昭和女子大学, 女性文化研究所, 教授 (60073558)
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Keywords | 循環型社会 / 共同参画型社会 / 廃棄物発生抑制(Reduce) / 資源再利用(Recycle) / 生ごみ廃棄量 / ゼロエミッション・システム / 衣の循環システム / 個のボランタリズム |
Research Abstract |
本研究の目的と基本的視点(52字×24行) 〔基本的視点と研究の目的〕現代社会における大量生産・大量消費は、生産者側に「生産効率の追求」を、消費者側には「利便性の追求」を至上の目標として掲げさせるに至った。しかし今日では、大量生産と大量消費は地球上の資源問題と環境問題をひきおこし、生産効率の向上を目指して行われた過度の分業化は、日常生活における人間の過度の分化と差別化をもたらした。この研究では、以上のような認識にもとづき、一方において限りある資源の有効活用をめざす「循環型社会のライフスタイルのあり方」を模索・提言し(第一部)、他方において過度の分業化がもたらした過度の分化・差別化を正す「共同参画型社会のライフスタイルのあり方」を模索・提言する(第二部)ことが目的である。 〔内容と成果〕第一部においては、資源の利用削減まで含めた資源に関する3R(Reduce, Reuse, Recycle)の可能性に関する研究を主として行った。しかし、いうまでもなく生活領域全般にわたる「資源の循環」を今回の研究においてトータルに把握するわけにはいかないため、その成果は個別的な研究領域に限定されざるをえなかった。 例えば、食生活に関して、東海地域における食生活と食品廃棄量と内食率からみた食ライフスタイルの研究と提言、蒲鉾すり身製造におけるゼロエミッション・システムに関する研究と提案、フライ油の再利用可能性に関する研究と提案、乾燥生ごみに竹炭を添加した場合の生ごみ処理と肥料としての有効利用に関する研究と提案などが行われた。他方では、衣に関する循環システム構築に関する考察と分析、繊維製品の再利用に関する問題点の指摘、省資源・省エネルギー型衣生活実現のための基礎的な研究などが行われ、住領域では住宅木材の再利用や省エネルギーに関わる木質空間の研究などが行われ、資源循環に関する家庭科教育のカリキュラム構想などが提示された。 第二部においては、わが国の「共同参画に関する基礎ジェンダー統計」の収集と整理分析が行われ、次いで共同参画に関する二つの基礎研究が行われた。その一つは、わが国の女性センターにおける男女共同参画社会実現に向けた活動に関する調査から得た、センターの活動を効果的にするための方策の提言、他の一つは定年退職後の男女のボランティアー活動に関する調査から「個のボランタリズム」という概念と年代差・性別を超えた共同参画の可能性の示唆である。さらに女性農業者の男女共同参画意識からみた生活活動の実態調査と、共同参画に関わる家政教育の課題を提示した。 以上、循環型・共同参画型社会のライフスタイルの在り方を多角的に考察し、諸種の提言を行った。
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Research Products
(17 results)
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[Publications] 大羽 和子: "循環型社会を目指す食の試みを!"日本調理科学会誌. 36・2. 196-197 (2003)
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[Publications] 安藤真美, 的場輝佳ほか: "家庭における食用油の利用状況と健康に関する意識"日本調理科学会誌. 36・3. 274-283 (2003)
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[Publications] 井上吉世, 的場輝佳ほか: "フライ油の使用限界に関する研究(V)"日本調理科学会誌. 36・3. 299-304 (2003)
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[Publications] 原知子, 的場輝佳ほか: "フライ油の風味と極性物質量との関係"日本食品科学工学会誌. 51・1. 23-27 (2004)
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[Publications] 井上尚子, 丹羽雅子: "婦人服地の品質の客観的評価"繊維機械学会誌. 55・5. 48-58 (2002)
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[Publications] Hiroko YOKURA, Masako NIWA: "Objective Hand Measurement of Nonwoven Fabrics Used for the Top Sheets of Disposable Diapers"Textile Research Journal. 73・8. 705-712 (2002)
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[Publications] Hiroko YOKURA, Masako NIWA: "Thermo-physical Properties of a Nonwoven Fabrics Composites for Water-absorbing Hygiene"Journal of Textile Machinery Society of Japan. 57(掲載予定). (2004)
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[Publications] Kaori KOMATSU, Masako NIWA: "Silhouette Formability of Fabrics used for Western Style Clothes and Japanese Kimono Estimated in Terms of their Mechanical Properties"Proceedings of the 5^<th> International Conference, Textile Science 2003, Liberec, Czech Republic. 522-525 (2003)
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[Publications] Mari INOUE, Yukako YAMADA, Masako NIWA: "Effect of Cultivating Methods and Area on Mechanical Properties of Cotton Fivers and Its Relationship with Performance of Cotton Products"Proceedings of the 5^<th> International Conference, Textile Science 2003. 70-72 (2003)
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[Publications] Kaori KOMATSU, Hidetoshi NAKATA, Ichiro IZAWA, Masako NIWA: "Basic Research on Development of Design System for Japanese Traditional Materials KIMONO"Proceedings of the 31^<st> Textile Research Sympo.at Mt.Fuji (2002). 45-52 (2002)
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[Publications] Hiroko YOKURA, Masae NAKANSHI, Masako NIWA: "Evaluation of Thermal Transport Properties of Pillows during Use"Proceedings of the 32^<nd> Textile Research Sympo.at Mt.Fuji (2003). 16-23 (2003)
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[Publications] Mari INOUE, Yukako YAMADA, Masako NIWA: "Effect of Cultivating Methods and Area on Mechanical Properties of Cotton Fiber and Yarn"Proceedings of the 32^<nd> Textile Research Sympo.at Mt.Fuji (2003). 24-31 (2003)
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[Publications] Takako INOUE, Masako NIWA: "The Objective Evaluation of the Quality of Fabrics for Ladies' Tailored-Type Jackets for Spring/Summer"Proceedings of the 32^<nd> Textile Research Sympo.at Mt.Fuji (2003). 111-119 (2003)
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[Publications] Kaori KOMATSU, Masako NIWA: "Characteristics of Basic Mechanical Properties of KINOMO Fabrics Woven with Silks Filament Yarn and Hand-Spun Silk Yarn"Proceedings of the 32^<nd> Textile Research Sympo.at Mt.Fuji (2003). 128-135 (2003)
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[Publications] 鈴木 敏子: "公立高等学校の教育課程における家庭科の位置づけの実態と家庭科教師の意見-男女共学家庭科を導入した1980年版学習指導要領から1999年版への課題-"年報・家庭科教育研究. 28. 20-32 (2002)
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[Publications] 鈴木 敏子: "「家庭経営者の育成」から「少子高齢化への対応」へと移行した高等学校家庭科の課題"生活経営学研究. 38. 48-54 (2003)
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[Publications] 丹羽雅子(分担執筆PP.151-166): "農業・農学の展望-循環型社会に向けて-"東京農業大学出版会. 319 (2003)