2005 Fiscal Year Annual Research Report
授乳後の骨密度回復に及ぼす食品活、生活習慣の影響-介入研究
Project/Area Number |
14380044
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
米山 京子 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (30079743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 順子 京都文教短期大学, 家政学部, 教授 (30076880)
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Keywords | 骨密度 / 超音波骨密度測定法 / 食生活 / カルシウム栄養 / 妊婦 / 授乳婦 / 蛋白質栄養 / 骨吸収 |
Research Abstract |
今年度はこれまでの数年間のデータを基に論文を3編作成し、1編を投稿した。概要を示す。 1.妊娠中の骨密度変化に及ぼすカルシウム/たんぱく質摂取比の効果(日本公衆衛生学会誌投稿中) <方法>妊娠中異常および出産時異常の見られなかった妊婦37人を対象に、妊娠前半期および後半期の栄養摂取状況を食品(群)の摂取目標に対する達成頻度法と秤量法により把握し、それらと超音波骨密度測定法による妊娠中の骨密度変化、および血液、尿中骨代謝関連指標との相互関係を分析した。<結論>妊娠中の骨密度変化率に対してたんぱく質摂取量は負に、Ca摂取量は正に関連し、Ca/たんぱく質摂取比が高いほど妊娠中の骨密度低下を抑制することが示唆された。 2.授乳婦の骨密度変化に及ぼすカルシウム/たんぱく質摂取比の効果 1年間以上の長期授乳婦38人について半年後、1年後の骨密度低下率と食事内容との関連を出産回数を考慮して分析した結果、妊婦の場合と同様に、エネルギー摂取量で補正された蛋白質摂取量は負に、Ca摂取量は正にいずれも有意に関連した。一尿中Hydroxyprolineと蛋白質摂取量間には正相関が見られ蛋白質摂取量の増大によって骨吸収が示唆された。カルシウム/たんぱく質摂取比が授乳婦の骨密度にも影響することが明らかとなった。 3.長期授乳後の骨密度回復に関係する要因 1年間の長期授乳による骨密度低下後、回復に関連する要因として、授乳による低下率が最も大きく、次いで体重増加量や食事要因が含まれた。
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