2002 Fiscal Year Annual Research Report
被熱考古学的黒曜石のフィッショントラック年代による2万年前超のC-14年代の較正
Project/Area Number |
14380050
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
鈴木 正男 立教大学, 理学部, 教授 (10062655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 浩之 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (00234245)
中村 俊夫 名古屋大学, 年代測定総合研究センター, 教授 (10135387)
鈴木 達郎 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (70136828)
鶴丸 俊明 札幌学院大学, 人文学部, 助教授 (50188645)
安蒜 政雄 明治大学, 文学部, 教授 (00183153)
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Keywords | フィッショントラック / ITP条件 / ITPFT / 被熱黒曜石 / 考古学的被熱黒曜石 / AMS C-14 / Tandetron / 較正 |
Research Abstract |
従来,考古学的被熱黒曜石のフィッショントラック法(FT)による年代測定では,自発核分裂飛跡密度の経年低下は起こらないことを前提としていた。しかし近年,より高精度で測定値を得るためには,I(so)T(hermal)P(lateau)法(同一温度プラトー,ITP)を適用して,プラトー年代を測定すべきであるとの指摘があった。また,計数誤差を5%(自発核分裂飛跡400トラック計数に相当)に抑えて,精度向上を図るため,ITP条件を設定する実験を行った。その結果,被熱黒曜石の場合のITP)条件は,181度-6時間加熱であることが明らかになった。このITP条件をこれまでに収集した50点及びその後に収集された追加の考古学的被熱黒曜石試料に適用して,自発核分裂トラックの計数を継続中である。また,日本原子力研究所3号炉(Jaeri-3),照射位置PN3において得られたFT年代定数(ζ)の妥当性を検証するため,ジャバイト(Javaite)の年代測定を行い,ζPN-3を用いたITPFT年代がK-(Ar/)Ar年代と精度よく一致することを確認した。研究発表については(いずれも印刷中または発表予定,頁数未定),(1)200303:Ambrose, Stevenson, and Suzuki : Current Trends in Obsidian Studies in the Circum-Pacific Region. Journal of Obsidian Studies, 2,(2)200303:鈴木正男・渡辺圭太・安蒜政雄:鷹山遺跡群第XII遺跡黒耀石研究センター地点出土考古学的被熱黒曜石試料のフィッショントラック年代(Na-LEVEL N_s=100).鷹山遺跡群VI-明治大学黒耀石研究センター地点の発掘調査,(3)200307 : Suzuki : An approach to the palaeoclimatic reconstmction using obsidian hydration as a temperature indicator. MELOS OBSIDIAN WORKSHOP 2003(招待講演)他4篇。
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