2004 Fiscal Year Annual Research Report
教師と教育実習生の授業設計過程の比較分析による支援システムの開発
Project/Area Number |
14380069
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
山崎 正吉 北海道教育大学, 教育学部・函館校, 教授 (80107242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 紘司 北海道教育大学, 教育学部・函館校, 教授 (40007563)
三橋 功一 北海道教育大学, 教育学部・函館校, 教授 (40166062)
山口 好和 北海道教育大学, 教育学部・函館校, 助教授 (30271018)
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Keywords | 授業設計 / 因子分析 / プロトコル分析 / 授業記録 / 教育実習生 / 教師 |
Research Abstract |
教師と教育実習生に対する授業設計を支援する情報システムの開発のために,授業設計の手がかりと先行実践から得られる知と情報の活用について調査研究を行った。その結果,次の授業設計の手がかりに関する知見と支援システム開発のための示唆を得た. (1)授業設計の手がかりについては、(1)教科書の指導書,(2)授業の構成,(3)反応・応答,(4)(教師の)働きかけ,(5)板書,(6)指導教官・同僚の授業,(7)レディネス,(8)具体例の活用,(9)教材研究,(10)教科書,(11)先行実践の指導案,(12)学習活動,(13)シミュレーションの因子を抽出し、教師の授業設計の思考過程を分析・検討した.教師は教職経験に応じて多くの手がかりを活用し,授業設計手がかり因子のほぼすべてを用いる豊かな授業づくりを行うようになり、教育実習生,新任教師にはこの活動が乏しいことが明らかにされた. (2)教師が授業設計をするときに子どもが教材を理解する認知過程を共有することが有効であることを示した.授業設計は、「情報収集,教材の表象(具体化),授業過程の構成・検討」の3つの階層にわたる活動である.教師は「教材研究→学習活動→働きかけ→反応・応答」の流れで教材の表象を図り,働きかけ・授業過程を構成する仮説生成を行う,そこで,「教材研究,働きかけ,授業過程の構成」に関連して子どもの教材を理解する認知過程を共有するための教師への情報の支援が求められる. (3)授業設計を行うときに、先行実践の授業記録から教授方略・意図の構造を分析・抽出する活動と先行実践から得られる知を活用する再設計redesignが有効である.先行実践から授業設計の手がかりを抽出するために,先行実践における授業の遷移過程における教師の内面的な知見(実践の知)の抽出とそれらの知見を抽出する手続きを定式化をするため、先行実践に関する情報の量と質を充実させる必要がある.
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Research Products
(2 results)