2003 Fiscal Year Annual Research Report
アジアにおける高速インターネット衛星を用いた双方向マルチメディア遠隔地教育実験
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14380071
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
福井 幸男 筑波大学, 電子・情報工学系, 教授 (80311596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岡 克式 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授
蔡 東生 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (70202075)
北脇 信彦 筑波大学, 電子・情報工学系, 教授 (20292534)
繁田 勉 宇宙開発事業団, 衛星総合システム本部, 副主任
稲垣 和則 宇宙開発事業団, 衛星総合システム本部, マネージャー
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Keywords | ATM / 多地点間マルチメディア遠隔教育 / eラーニング / IT技術者人材育成 / 双方向デジタル通信 |
Research Abstract |
本年度の実験においては、WINDS搭載ATM交換機能の利用を想定し、高度な多地点間マルチメディア遠隔教育システムが、WINDS打ち上げ後に早期に利用可能となることを目指し、そのために、現在利用可能な商用衛星ネットワーク、および多地点間マルチメディア遠隔教育システムを用いて、このような衛星ネットワーク上での遠隔教育アプリケーションや、他のIPトラフィックに与える影響等について技術評価し、WINDS利用実験に向けた要求条件を明らかにすると共に、WINDS利用による本格的なアプリケーションの検討・開発を進める。また、同システムの利用により、アジア地域の大学間におけるeラーニング教材の共同開発を通じて、IT技術者人材育成等への貫献を目指す。本実験においては、以下に取り組むことで、教育分野におけるアジア地域のデジタル格差解消、21世紀の新しい教育システムの構築、アジア地域における大学間ネットワークの効率的な構築等に寄与する。本実験では以下の研究をおこなう (1)WINDSを模擬する衛星ネットワーク・システムの構築 eラーニング・プラットフォームに対する要求条件を検証するため、その環境を模擬するネットワークを既存衛星によって構築する。 (2)多地点間遠隔教育システムの構築 「SKYCAST-Lesson」を実装することで、多地点間の遠隔教育システムを構築する。多地点間の遠隔教育実験を実施し、システムに慣れ、その後、eラーニング教育実験を実施する。 (3)ラーニング教育実験の実施 平成16年1-3月にかけ、ITに関係する遠隔地セミナーを行い、トラヒックの評価を行った (4)インストラクショナル・デザイン技術の開発 インストラクショナル・デザイン(以下ID)という新しい取り組みをおこなう 本年度はタイ・アジア工科大学、マレーシア・マルチメディア大学にアンテナを設置し、双方向デジタル通信設備をととのえ、大学間協定のとりまとめ、双方向デジタル放送ライセンスの取得、双方向マルチメディア教材の開発を行い、来年度の本格実験への準備を行った。WINDSが打ち上げられると、直径5メートル級のアンテナを設置することにより最大1.2Gbpsの超高速双方向通信が可能になり、ATMを使った通信のコントロールが可能になる。これらの、ネットワーク機能を模擬した環境により、打ち上げ前に事前に仮想的知的中核拠点形成の取り組みを行わなければならない。われわれの経験では、ハードウエア的な枠組みづくりより、大学間の組織的な枠組みづくりのほうがかなり時間をとられることが判明している。たとえば、遠隔地衛星授業を行うための双方向デジタル放送の概念がアジアの国によってまだ存在しておらず、放送ライセンスの取得に関しては、外務省、各国駐日大使館の協力を得ることとなり、長期の折衝が必要となった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 蔡東生: "Building Virtual Center of Excellence over Asia using Ultra High Spped Network Satellite"eAgenda. (Proceedings)(採録(招待講演)). (2004)
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[Publications] 池辺 八洲彦, 榎本 立雄, 蔡 東生, 浅井 信吉, 宮崎 佳典, 池辺 淑子: "トータル・クオリティ・ライティング(TQW)特訓コース"Human Interface 2003 Tokyo. (Proceedings). 659-662 (2003)
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[Publications] 池辺八洲彦, 浅井信吉, 宮崎佳典, 蔡東生, 池辺淑子: "モジュラー・モデルによるテクニカル・ライティング授業-構造化技法は文型コンテンツから学べ"情報処理学会シンポジウムシリーズ. Vol.2002, No.13. 111-114 (2002)
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[Publications] 福本麻子, 水森龍太, 蔡東生, 安村通明: "印象派絵画における色彩情報の自己組織化"情報処理学会シンポジウムシリーズ. Vol.2002, No.13. 75-79 (2002)
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[Publications] Zhou, H., Cai, D.: "Self-Organized Criticality in Some Dance Motion Using Hidden Markov Model"情報処理学会シンポジウムシリーズ. Vol.2002, No.13. 309-312 (2002)
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[Publications] Ikebe, Y., Cai, D., Miyazaki, Y., Asai, N., Kikuchi, Y., Ashour-Abdalla: ""Interactive Multimedia Education at a Distance-Linear Algebra (IMED-LA)" : Its Present Status and Special and Special Features of Its Content"Enabling Society with Information Technology. 295-305 (2002)