2004 Fiscal Year Annual Research Report
分子生物学的知見に基づいた発がん数理モデルの構築およびデータ解析への応用
Project/Area Number |
14380123
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大瀧 慈 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (20110463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲斐 倫明 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (10185697)
丹羽 太貫 京都大学, 放射線生物センター, 教授 (80093293)
和泉 志津恵 大分大学, 工学部, 助教授 (70344413)
佐藤 健一 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 講師 (30284219)
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Keywords | 発がん過程 / 多段階モデル / 多標的モデル / 遺伝的不安定性伝説 / 細胞死 / 線量反応関係 / 年齢依存性 / 揺らぎ |
Research Abstract |
1.マイクロアレイデータに基づいて、遺伝子の発現状況に関する数理モデルの定式化を行い、細胞の不死化に関連する遺伝子の探索への応用を試みた。 2.放射線発がんと自然発がんを比較し、両者におけるp53の変異との関わり合いの違いについて検討した。 3.順序付き離散反応データに対する回帰分析法について、ポアソン過程に基づいたモデルの開発を行った。その一部について特許出願申請を行った。 4.細胞死に関する多標的モデルについて いろいろな多標的モデルを開発した。細胞の生存率を解析するために有効性と思われる数理モデルの開発を試みた。古典的モデル、標的の大きさの不均一性への対処、染色体構造の反映、線量率依存性や修復機序の効果の存在への対処を可能とする各種モデルを構築した。実データを用いた解析例として、マウス小腸CRYPT密度のガンマ線照射後の線量依存性と味噌餌の効果に関するデータの解析を行った。 5.発がん危険度の個体差に対する揺らぎ構造について 発がんモデルを基底として、個体差を取り入れたガンマ揺らぎモデルと逆正規揺らぎモデルの一般化線形モデルをそれぞれ導きだし、数値実験と原爆被爆者の固形がん罹患データを用いて解析を行った。 6.小児神経芽腫の罹患時年齢データを基に、同疾患の罹患機構に関する数理モデルの構築を行った。
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Research Products
(5 results)