2002 Fiscal Year Annual Research Report
多主体複雑系に基づくエージェント社会モデルの構築と適用
Project/Area Number |
14380154
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
寺野 隆雄 筑波大学, 社会工学系, 教授 (20227523)
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Keywords | 計算組織諞 / エージェントシミュレーション / 人工社会 / 人工知能 / 学習分類子システム / ゲーミングシミュレーション / 多主体複雑系 / 行動ファイナンス |
Research Abstract |
情報技術の発展にともなって、世界規模で市民の意識・行動の変化が、社会制度に追いつかない現象が頻発している。一方で、実践的な応用システム・工学システムの普及は著しい。この現実と理論のギャップの解決は次世代情報社会実現への焦眉の課題である。本研究では、豊富な内部状態をもつ個体(ソフトウェアエージェント)から構成される粒度の比較的大きい分散協調型システムのための計算モデル「組織計算理論」(Organizational Computing Theory)を構築し、あわせて、その有用性を実規模の問題に適用することで実証することを目的とする。 研究期間内に我々が目指す目標は次のとおりである。(1)学習・問題解決機能をもつエージェントを要求仕様にしたがって創発的に生成する方式を実現すること。(2)これに基づき、中小都市の人口規模(10万エージェント程度)の社会システムのシミュレーションを24時間程度の計算時間で実行する環境を構築すること。(3)シミュレーション結果をシステム論的に説明しうる数理モデル・計算モデルを開発すること。(4)インターネット上の経済行動、消費者行動などを対象ドメインとして、現実の社会現象と対応がつくような社会システムモデルを実現し、我々のアプローチの有効性を実証すること。 本年度は、学習分類子システムと逆向きシミュレーションへの適用方法の基本的な方式を設計するとともに、ゲーミングシミュレーションと金融分野、経済分野における適用に関する研究を行った。また、本分野の国際交流を活発にする目的で、国際会議「2^<nd> International Workshop on Agent-Based Approach in Econonmic and Social Complex Systems(AESCS'02)」を開催した。
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[Publications] 高橋 大志, 寺野 隆雄: "エージェントシミュレーシヨンによるGARCHモデルとProspect理論の関連性の分析"シミュレーション. 第21巻第2号. 55-64 (2002)
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[Publications] 勝又 勇治, 倉橋 節也, 寺野 隆雄: "タブーリストを用いたベイジアン最適化アルゴリズムによる多峰性関数最適化"情報処理学会論文誌:数理モデルと応用. Vol.43,. 14-23 (2002)
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[Publications] 寺野 隆雄, 國上 真章: "社会経済システムとエージェントシミュレーション"社会経済システム. 第23号. 43-50 (2002)
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[Publications] Setsuya Kurahashi, Yuji Katsumata, Takao Terano: "We Need Multiple Solutions for Electric Equipments Configuration in a Power Plant-Applying Bayesian Optimization Algorithm with Tabu Search-"WCCI 2002 (The 2002 IEEE World Cngress on Computational Intelligence). 1402-1407 (2002)
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[Publications] Setsuya Kurahashi, Yuji Katsumata, Takao Terano: "Hybridizing Genetic Algorithms and Tabu Search For Multimodal Function Optimization"Operations Research. 4 ISORA' 2002. 283-293 (2002)
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[Publications] Masato Kobayashi, Atsuko Arai, Akemi Morikawa, Takao Terano: "Human-Agent PArticipation via Software Agents for Business Modeling"IEEE Int.Conf. on Systems, Man, and Cybernetics.. WP1E5. (2002)
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[Publications] Takao Terano, Hiroshi Deguchi, Keiki Takadama (eds.): "the Second International Workshop on Agent-Based Approaches"Economic and Social Complex Systems. 166 (2002)