2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14380156
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
嵯峨山 茂樹 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (00303321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西本 卓也 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助手 (80283696)
田原 鉄也 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 科学技術振興特任研究員(常勤形態) (90272393)
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Keywords | 音楽情報処理 / 連続音声認識 / 確率モデル / リズム認識 / ハーモニッククラスタリング / 時空間クラスタリング / Specmurt法 / 自動対位法 |
Research Abstract |
1.テンポに依存しない多声音楽演奏からのリズム認識 テンポが未知である多声楽曲のMIDI演奏を対象としたリズム認識手法を検討した。また、急激にテンポが起きた時点をセグメンタルk-meansアルゴリズムを用いて推定する手法を検討した。さらに、確率文脈自由文法を応用して複旋律の音情報を直接解析する手法についても検討した。 2.多重音からの基本周波数の抽出(ハーモニック・クラスタリングおよび時空間クラスタリング) 多重音スペクトルから個々の音ごとに基本周波数の検出とスペクトル分離を行う手法として、高調波の拘束を用いた混合正規分布モデルでスペクトルを推定する手法(ハーモニック・クラスタリング)の改良を行った。また、時間方向と周波数方向を同時にモデリングしてEMアルゴリズムを行う手法(時空間クラスタリング)を新たに提案し、音楽音響信号から演奏情報(MIDIデータなど)を高精度に求められることを確認した。 3.基本周波数の解析手法(Specmurt法) 多重音を対象とした基本周波数の解析手法としてSpecmurt法を提案し、その改良を行った。多重音を構成する各音が共通した調波構造パターンのスペクトルを持つ場合、対数周波数軸ではこれらは同一の倍音パターン形状を平行移動した関係となる。これを多重音の基本周波数の分布と共通調波構造パターンとの畳み込みと解釈し、逆演算によって基本周波数の連続分布を得る。特に、共通調波構造パターンをEMアルゴリズムで推定することにより精度の向上を確認した。 4.動的計画法に基づく自動対位法 対位法に基づき定旋律から対旋律を自動生成する手法を検討した。この問題を確率最大化問題として定式化し、動的計画法により対旋律を探索するアルゴリズムを実装した。楽曲サンプルの統計を確率モデルに反映することにより、二声の自由対位法において、対位法らしい対旋律が得られることを検証した。
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Research Products
(13 results)