2003 Fiscal Year Annual Research Report
短時間降雨強度の変化傾向と都市雨水排除システム計画における可能な対策に間する研究
Project/Area Number |
14380206
|
Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
張 昇平 名城大学, 都市情報学部, 助教授 (90278333)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 彰 流通科学大学, 商学部, 教授
|
Keywords | 短時間降雨強度 / 集中豪雨 / 都市排水 / 都市型水害 / 温暖化 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
平成14年度では、当初の予定通り、基礎降雨データが整備され、降雨量の長期的な一般変動特性も明らかにすることができ、さらに、短時間降雨変動特性に関する更なる解析に必要な分析手段も整った。 平成15年度では、初年度に開発した分析手法を用いて、継続時間別降雨強度の変化傾向を特定し、あわせてその空間的分布特性も明らかにするに重点が置かれた。具体的な内容は次のようである。 (1)継続時間別降雨量の確率分布関数の同定:都市雨水排除システム計画の基準となる継続時間別(短時間)降雨量の毎年最大値の確率分布を特定し、確率分布形(確率分布関数)の(移動)変化傾向を明らかにした。その際、検討対象とする継続時間は10分、15分20分、25分、30分、60分、90分、120分、720分、1440分の10ケースときめ細かく設定した。 (2)継続時間別降雨強度の変化傾向の分析:上記により同定した確率分布関数を用いて継続時間別確率降雨量を算定して確率降雨強度曲線を作成し、短時間確率降雨強度の変化傾向を明らかにした。 (3)短時間降雨強度変化傾向の空間分布の分析:前項により明らかにされた各観測所における短時間降雨強度の変化傾向をもとに、変化傾向の空間的分布特性の分析を試みた。 上記分析の結果から、継続時間20分前後の降雨強度が多くの都市で顕著に変動したこと、その変化傾向の空間的分布には明確な分布パターンが見られず、むしろ総降雨量と僅かな相関関係を見せていることなどが明らかになった。 以上のように、短時間降雨の変動特性もある程度明らかにすることが出来たので、これで、次年度に予定している都市排水システム計画における対策の検討が可能となった。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Asada.K., T.Kawaguchi, S.P.Zhang: "Evaluation of the impacts of global warming on urban drainage system"Urban Storm Drainage. 8(1). 373-380 (2003)
-
[Publications] Kawaguchi, T., K.Asada, S.P.Zhang: "The Change tendency analysis of short-term rainfall characteristics"Urban Storm Drainage. 8(3). 905-912 (2003)