2004 Fiscal Year Annual Research Report
動的エルゴディックダイバータを用いた先進トカマクに関する研究
Project/Area Number |
14380219
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
上杉 喜彦 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (90213339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 康規 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (90303263)
高村 秀一 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40023254)
大野 哲靖 名古屋大学, エコトピア科学研究機構, 助教授 (60203890)
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Keywords | 回転ヘリカル摂動磁場 / トカマクプラズマ / プラズマ回転 / シアーフロー / アルフベン共鳴 / 低域混成波加熱 / 磁気面 / MHD負安定性 |
Research Abstract |
1.動的エルゴディックダイバータ(DED)実験のためのトカマク運転の整備 (1)IGBTインバーター電源とコンデンサーバンク放電を組み合わせたジュール放電回路を構築し、q=2近傍の低安全係数放電を再現よく実現できるようになった。現在、ティアリング不安定性によるディスラプション発生時の内部磁場構造の動的挙動の解明に取り組んでいる。 (2)外部印加された回転ヘリカル摂動磁場やプラズマ内部磁場構造の動的挙動を詳細に調べるために内部掃引可能な多チャンネル磁気プローブ列を整備し、プラズマ内部磁場計測に用いている。 (3)回転ヘリカル摂動磁場によるプラズマ回転駆動力を高めるための低域混成波電子加熱実験の準備を行い、ジグザグ型遅波アンテナを真空容器内に設置し、初期的なアンテナ結合特性と電子加熱に関する実験を行った。 2.ヘリカル摂動磁場浸透に対するプラズマ電流変調の効果 (1)回転ヘリカル摂動磁場のプラズマ中への浸透(プラズマによる遮蔽効果)と磁気島形成の関連を調べるために、ヘリカル摂動磁場印加中にプラズマ電流を数kHzの周期で高速変調し、磁気面の移動による磁気島形成の抑制効果を見た。その結果、磁気島成長に必要な特徴的な時間に比べて同程度以上にプラズマ電流を高速に変調した場合、磁気島の成長を抑制することを見出した。 3.ディスラプション発生時における内部磁場構造の動的挙動 (1)ティアリングモードによるディスラプション発生前後の内部ポロイダル磁場分布計測により、ディスラプション発生に伴い、q〜2.5より内部のプラズマ電流が抵抗性拡散時間よりはるかに速い〜10μsの時間スケールで外部に吐き出されプラズマ電流分布が平坦化すること、その後、数100kHzの速い磁場揺動を伴いながら数100μsのゆっくりとした時間スケールで電流分布が再度先鋭化しながら最終的な電流崩壊に至ることを見出した。現在、より詳細に内部磁場構造の動的構造変化について解析を進めている。
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Research Products
(2 results)