2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14380221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
成原 一途 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (90109356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 一博 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (80222371)
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Keywords | 大型ヘリカル装置 / トムソン散乱 / フィラメンテーション / ITB / 定常放電 / プラズマ対向プリズム |
Research Abstract |
既設トムソン散乱装置の改良により、大型ヘリカル装置(LHD)プラズマ電子温度分布(Te(R))を昨年度より高い精度で測定することができた。時たま観測されるTe(R)上の微細構造(フィラメンテーション)が有意な実在物なのかそれとも測定器の不完全性から生じるノイズなのかを判断するため、長時間定常放電プラズマから得られた約1500の花(R)データを統計的に解析して測定器のノイズに付随する温度の誤差を正確に評価した。これからほとんどの小さい微細構造は滑らかな温度分布にノイズが加わって偶然現れたと解釈された。ただし、微細構造の大きさが大きくなると、その出現頻度が予想よりかなり大きくなる傾向があり、更に大量のデータを用いた慎重な検討が必要である。他方、プラズマの中心付近を高パワー密度電子サイクロトロン波で加熱すると、中心部に局所的高温分布がかなり再現性良く現れ、これに関して多くのデータを解析することができた。これらは従来内部輸送障壁(ITB)として研究されてきたものである。多くの場合、電子温度が磁気面の上で一定でなく磁気軸の左右で非対称な分布をしている、また非常に大きな温度勾配を伴う、ことが明らかになった。これらの微細構造を更に詳しく研究するために、現在の主半径に沿ったTe測定に加えて、垂直(z)方向の花分布が測定可能なトムソン散乱測定器の建設を進めている。真空容器内に設置するレーザ反射光学部品の一候補として石英プリズムの耐久試験を実際のLHDプラズマを用いて行った。グロー放電洗浄によりプリズムの表面がコートされ反射率は低下したが、レーザ入射によりコートを剥すことかでき反射率を回復することができた。最初は回復率が良かったか、プラズマ実験を重ねるに従い、回復率が悪くなった。実験終了後の実視検査の結果、プリズム全体の放射線による黒化は起こっていなかった。
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Research Products
(1 results)