2002 Fiscal Year Annual Research Report
ヘリカルプラズマの内部輸送障壁形成に果たす有理面の役割
Project/Area Number |
14380222
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
松岡 啓介 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (70023736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 公孝 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (50176327)
岡村 昇一 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (60115540)
藤澤 彰英 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (60222262)
南 貴司 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (40260046)
居田 克己 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (00184599)
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Keywords | 内部輸送障壁 / 電子ルート / 有理面 / 磁気島 / ブートストラップ電流 / ヒーリング / HIBP / ポテンシャル |
Research Abstract |
CHSにおいて、m(ポロイダルモード数)=2、n(トロイダルモード数)=1の磁気島を生成するための摂動磁場コイルを、真空容器上部に2個設置した。プラズマ生成時の磁気島の存在は電子温度分布に平坦な部分が生じることによって知ることができる。低密度(0.5×10^<19>m^<-3>)、高電子温度(1-1.5keV)のECHプラズマでは、摂動磁場印加時においても電子温度分布に磁気島は観測されなかった。ECH+NBIプラズマ(1.0×10^<19>m^<-3>、500eV)では、磁気島の兆候が見られた。NBIプラズマ(1.5-2.0×10^<19>m^<-3>、200-300eV)では、電子温度分布に5-10cm幅の平坦部が見られた。内部輸送障壁は低密度・高電子温度の電子ルートプラズマにおいて観測されている訳であるが、実験結果は外部摂動磁場による磁気島がプラズマによって消し去られている。これは、有限β且つ低衝突周波数の領域では、ブートストラップ電流のポロイダル方向非一様分布が作る小半径方向の磁場によって磁気島のヒーリングが見られることに対応していると考えられる。この結果によって磁気島とプラズマパラメータとの関連が明らかになった。 2台の重イオンビームプローブ(HIBP)の同時運転に世界で初めて成功した。2台はトロイダル方向に90度離れて設置されているが、プラズマ中心のポテンシャルの時間的振舞いは全くと言っていいほど重なっている。ポテンシャルの脈動の小半径方向2ケ所(ρ=0,0.8)での同時測定では、パラボラ分布に凹みが生じる時には周辺部のポテンシャルが上昇することが示された。 これらの実験結果によって、研究課題に対する準備が出来たと考えている。
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Research Products
(1 results)