2002 Fiscal Year Annual Research Report
計測に基づく住宅におけるエネルギー利用と環境影響低減に関する学習的最適化
Project/Area Number |
14380225
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
辻 毅一郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30029342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 修 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20252596)
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Keywords | 住宅用エネルギー需要 / エンドユースデマンド / エネルギー消費計測 / 省エネルギー / エネルギー需要構造 / 省エネ行動 |
Research Abstract |
平成14年度の研究計画に従い各項目について以下の成果を得た。 1)エネルギー消費推定モデルの構築(担当:辻) 暖房用エネルギー消費について重回帰分析を行い、1日当たり暖房用エネルギー消費を、住宅の熱的特性、室温、外気温、機器の運転時間によって説明する重回帰モデルを得た。 2)ボトムアップシミュレーションモデルにおける季節依存性機器の組み込み(担当:佐伯) 季節依存性のある機器のモデル化を行った。冷蔵庫、エアコン(冷房)、暖房機器を対象として、それぞれの特性に合ったモデル化を行った。とくに冷房・暖房機器では、機器の動作が室温へ影響するため、室温を推定するモデルを作成した。モデルにより生成した日負荷曲線を計測結果と比較し、モデルの有効性と限界を明らかにした。 3)居住者に村するエネルギー消費に関する情報提供の具体的方法の検討(担当:辻) 居住者に対し、前日までの需要データをノートパソコン上に可視化するシステムを構築した。このシステムは、居住者が注目している機器とその消費実績とから省エネ行動を誘発できるような省エネアドバイスを自動生成するように工夫されている。 4)エネルギー消費計測と学習的最適化システムの実験(担当:辻、佐伯) 当初、これまで用いていた計測装置をそのまま利用する計画であったが、データ転送に関するサービス中止などでそれが不可能となったため、平成14年度にエネルギー消費の計測調査を開始した別の研究プロジェクトへ計測器の追加購入などで協力し、その計測対象住宅を3)で開発したシステムの実験対象とすることにした。これらの住宅は大阪府和泉市の一戸建て住宅21軒である。3)のシステムは平成15年2月上旬に設置し、現在データ収集中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 上野剛, 佐野史典, 辻尾寿彦, 佐伯修, 辻毅一郎: "住宅における新しい電力消費情報表示システムと省エネ行動の定量的分析"エネルギー・資源学会第21回研究発表会講演論文集. 55-60 (2002)
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[Publications] 島崎大輔, 佐野史典, 上野剛, 佐伯修, 辻毅一郎: "電力日負荷曲線生成のためのボトムアップシミュレーションモデル-需要家ごとの再現性に関する検討-"エネルギー・資源学会第21回研究発表会講演論文集. 181-186 (2002)
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[Publications] 上野剛, 佐野史典, 佐伯修, 辻毅一郎: "電力消費情報表示システムの設置による省エネ効果の分析"平成15年電気学会全国大会. (未定). (2003)
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[Publications] Fuminori Sano, Tsuyoshi Ueno, Daisuke Shimasaki, Osamu Saeki, Kiichiro Tsuji: "Role of insulation levels to reduce space heating demand in Japanese residential houses"European council for an energy efficient economy 2003 summer studys. (未定). (2003)
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[Publications] Fuminori Sano, Tsuyoshi Ueno, Daisuke Shimasaki, Osamu Saeki, Kiichiro Tsuji: "Effectiveness of micro cogeneration system for Japanese residential houses based on the monitored end-use energy demand data"3rd international Conference on Energy Efficiency in Domestic Appliances and Lighting. (未定). (2003)
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[Publications] Tsuyoshi Ueno, Fuminori Sano, Osamu Saeki, Kiichiro Tsuji: "Analysis on Energy Saving Activities Induced by Information Display System in Residential Houses"3rd International Conference on Energy Efficiency in Domestic Appliances and Lighting. (未定). (2003)