計測に基づく住宅におけるエネルギー利用と環境影響低減に関する学習的最適化

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 14380225
• Research Institution: Osaka University
• Principal Investigator: 辻 毅一郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30029342)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 佐伯 修 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20252596)
• Keywords: 住宅用エネルギー需要 / エンドユースデマンド / エネルギー消費計測 / 省エネルギー / エネルギー需要構造 / 省エネ行動

Research Abstract

平成15年度の研究計画に従い各項目について以下の成果を得た。
1)エネルギー消費実態の計測及びデータ解析(佐伯)
平成14年12月に開始した大阪府和泉市の一戸建て住宅21軒における計測調査を継続実施した。うち、9世帯については平成16年3月までに計測を終了したが、12軒については平成16年度も継続して計測を行う。また、得られた計測データに基づき用途別エネルギー需要の算出ならびに消費実態の現状分析を行った。
2)エネルギー消費情報提供システムの設置実験(佐伯)
平成14年度に実験が未実施であった上記1)の計測世帯のうち11軒に対して、5月から8軒、7月から3軒設置実験を行った。平成15年2月に設置した世帯を含めて11月まで長期間にわたる設置実験を行い、設置当初からの情報提供システムの操作ログならびに操作回数の実測データによる分析から省エネ行動に関する分析を行った。また、設置前後のエネルギー消費データの分析によって、情報提供システムの設置効果を定量的に評価した。
3)設備変更による省エネ効果に関する検討(辻)
居住者の取りえる手段として、マイクロコージェネレーションシステムの導入について検討した。住宅の断熱性能によるエネルギー消費量への影響を定量的に評価するとともに、マイクロコージェネレーションの導入による省エネ効果に関する検討によって、給湯需要がコージェネレーションの最適導入形態に大きな影響を与える結果を得た。
4)住宅用エネルギー利用最適化支援ツールの構築(辻)
当初の予定では、平成15年度にツールの構築ならびに計測実施住宅での設置実験を行う予定であったが、本年度は上記1)から3)の項目に重点をおいたため、ツールの基本構成の検討のみ行った。

Research Products

• [Publications] 佐野史典, 鈴東新, 上野剛, 佐伯修, 辻毅一郎: "住宅用用途別エネルギー消費日負荷曲線の推定-関西文化学術研究都市における計測調査報告(その1)-"エネルギー・資源. 24・5. 50-56 (2003)
• [Publications] 佐野史典, 上野剛, 佐伯修, 辻毅一郎: "住宅における用途別エネルギー消費構造と暖房需要の省エネポテンシャル-関西文化学術研究都市における計測調査報告(その2)-"エネルギー・資源. 24・5. 57-63 (2003)
• [Publications] Fujimori Sano, Tsuyoshi Ueno, Daisuke Shimasaki, Osamu Saeki, Kiichiro Tsuji: "Role of insulation levels to reduce space heating demand in Japanese residential houses"European council for an energy efficient economy 2003 summer studies. 1. 479-483 (2003)
• [Publications] Fujimori Sano, Tsuyoshi Ueno, Daisuke Shimasaki, Osamu Saeki, Kiichiro Tsuji: "Effectiveness of micro cogeneration system for Japanese residential houses based on the monitored end-use energy demand data"3rd International Conference on Energy Efficiency in Domestic Appliances and Lighting, 2003. (未定). (2004)
• [Publications] Tsuyoshi Ueno, Fujimori Sano, Osamu Saeki, Kiichiro Tsuji: "Analysis on Energy Saving Activities Induced by Information Display System in Residential Houses"3rd International Conference on Energy Efficiency in Domestic Appliances and Lighting, 2003. (未定). (2004)
• [Publications] 上野剛, 佐野史典, 佐伯修, 辻毅一郎: "電力消費情報表示システムの設置による省エネ効果の分析"平成15年電気学会全国大会. 3. 74-75 (2003)
• [Publications] 佐野史典, 上野剛, 杉原英治, 佐伯修, 辻毅一郎: "エネルギー消費の計測結果に基づく住宅用マイクロコージェネレーションシステムの最適導入形態に関する検討"平成15年電気学会電力技術・電力系統技術合同研究会資料. PE-03-168-PSE-03-179 (2003)
• [Publications] 佐野史典, 上野剛, 杉原英治, 佐伯修, 辻毅一郎: "計測結果に基づく住宅用マイクロコージェネレーションシステム導入可能性の分析"エネルギー・資源学会第22回研究発表会講演論文集. 47-52 (2003)
• [Publications] 上野剛, 佐野史典, 佐伯修, 辻毅一郎: "住宅における新しい電力消費情報表示システムと省エネ行動の定量的分析(その2)"エネルギー・資源学会第22回研究発表会講演論文集. 279-284 (2003)
• [Publications] 山下佳宏, 佐野史典, 上野剛, 佐伯修, 辻毅一郎: "集合住宅におけるエネルギー需要の計測調査と現状分析"エネルギー・資源学会第22回研究発表会講演論文集. 203-208 (2003)
• [Publications] 山下佳宏, 佐野史典, 上野剛, 佐伯修, 辻毅一郎, 松岡武彦: "集合住宅におけるエネルギー需要の計測調査と現状分析(その2)"第20回エネルギーシステム・経済・環境コンファレンス. 471-475 (2004)
• [Publications] 上野剛, 佐野史典, 佐伯修, 辻毅一郎, 松岡武彦: "住宅における新しい電力消費情報表示システムと省エネ行動の定量的分析(その3)"第20回エネルギーシステム・経済・環境コンファレンス. 475-478 (2004)
• [Publications] Kiichiro Tsuji, Fuminori Sano, Osamu Saeki, Takehiko Matsuoka: "Bottom-up Simulation Model for Estimating End-Use Energy Demand Profiles in Residential Houses"2004 ACEEE Summer Study on Energy Efficiency in Buildings. (未定). (2004)
• [Publications] 上野剛, 稲田亮, 佐伯修, 辻毅一郎, 松岡武彦: "住宅におけるエネルギー消費情報表示システムと省エネ行動の定量的分析(その1)"エネルギー・資源学会第23回研究発表会講演論文集. (未定). (2004)
• [Publications] 稲田亮, 上野剛, 佐伯修, 辻毅一郎, 松岡武彦: "住宅におけるエネルギー消費情報表示システムと省エネ行動の定量的分析(その2)"エネルギー・資源学会第23回研究発表会講演論文集. (未定). (2004)
• [Publications] 山下佳宏, 上野剛, 佐伯修, 辻毅一郎, 松岡武彦: "集合住宅におけるエネルギー需要の計測調査と現状分析(その3)"エネルギー・資源学会第23回研究発表会講演論文集. (未定). (2004)