2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14380287
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
相本 三郎 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (80029967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 徹 大阪大学, たんぱく質研究所, 助教授 (70273711)
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Keywords | 7回膜貫通型受容体 / ノシセプチン受容体 / ペプチドチオエステル / 膜蛋白質 / 化学合成 / 選択的縮合法 / Argタグ |
Research Abstract |
7回膜貫通型受容体であるノシセプチン受容体(ORL-1)(アミノ酸370残基)を合成ターゲットとし、7回膜貫通型蛋白質の合成法の開発を引き続き行った。ORL-1のC末端より、固相法により順次合成ブロックを合成し、精製した。膜貫通ドメインを含む合成ブロックとして、Fmoc-ORL1(251-287)-SCH_2CH_2CO-Ala-Arg_5-Leu(1)およびFmoc-ORL1(288-328)-SCH_2CH_2CO-Gly-Arg_5-Leu(2)を、C末端の細胞質ドメインに相当する合成ブロックとして、遊離ペプチドORL1(329-37O)(3)を調製した。ペプチド1、2には、逆相HPLCでの精製を容易にするため、チオエステル末端にArgタグを付けた。ペプチド2と3を水溶液中でnative chemical ligation法で縮合させることとし、縮合条件を検討した。その結果、CMCより少し低めの濃度のSDS存在下、メルカプトエタンスルホン酸存在下で両者は効率よく縮合できることが判明した。目的物を逆相のHPLCで単離したのち、得られたFmoc-ORL1(288-370)(4)をテトラチオン酸ナトリウムと混合することにより、チオール基にチオスルホネート基(-SSO_3^-)を導入した。またアミノ基にはBoc基を導入した。チオスルホネート基は、穏和な条件下で導入・除去ができ、銀イオン存在下安定であり、この保護基によって、native chemical ligation法とチオエステル法を組み合わせた合成が可能となった。得られた合成中間体と、チオスルホネート基並びにBoc基を導入したペプチド3を銀イオン、HOObt及びDIEA存在下縮合し、C末端側の2つの膜貫通ドメインを含むORL-1(251-370)を合成することができた。得られたペプチドはもはや逆相HPLCで精製することができず、ゲルクロマトグラフィーにより目的物を単離した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Kawakami, S.Aimoto: "A photoremovable ligation auxiliary for use in polypeptide synthesis"Tetrahedron Letters. 44・32. 6059-6061 (2003)
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[Publications] T.Sato, S.Aimoto: "Use of thiosulfonate for the protection of thiol groups in peptide ligation by the thioester method"Tetrahedron Letters. 44・44. 8085-8087 (2003)