2004 Fiscal Year Annual Research Report
ショウジョウバエ味覚受容機構の分子神経生物学的解析
Project/Area Number |
14380329
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
谷村 禎一 九州大学, 大学院・理学研究院, 助教授 (20142010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 顕 九州大学, 高等教育総合開発研究センター, 助手 (40229539)
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Keywords | ショウジョウバエ / 味覚 / 糖 / 苦味物質 / 電気生理学 / 味覚受容体 |
Research Abstract |
ショウジョウバエの1本の味覚感覚子の基部には通常4個の味細胞がある。それぞれの味細胞は、糖、低濃度の塩、高濃度の塩や苦味物質、水のいずれかに応答する。味細胞の軸索は、唇弁からは脳の食道下神経節に、フ節や翅からは胸部神経節に直接伸びている。特定の味細胞の機能を調べ、投射パターンを同定するため、Gal4エンハンサートラップ法、GAL4/UAS系を用いた。これらの手法を用いることで、特定の細胞をラベルし、その細胞で任意の遺伝子を発現させることができる。特定の味細胞でGAL4が発現しているGal4エンハンサートラップ系統をスクリーニングし、唇弁の感覚子に接続する1個の味細胞でGAL4が発現しているNP1017系統を得た。GAL4発現細胞の機能を調べるため、シナプス小胞のリサイクルに重要な遺伝子であるshibireの変異体や神経毒素をコードするTNT、細胞死遺伝子であるreaperをGAL4/UAS系を用いGAL4発現細胞において発現させた。GAL4発現細胞の機能阻害により生じる味覚応答の変化を、吻伸展反射テスト、電気生理学的解析により調べた結果、NP1017系統の唇弁でのGAL4発現細胞は水受容細胞であることがわかった。モザイク法を用いて、単一あるいは数個の水受容細胞でGFPを発現させ、中枢への投射パターンを観察したところ、唇弁にあるどの味覚感覚子に接続する水受容細胞であっても、食道下神経節の同じ領域に投射していた。水受容細胞とは異なる味細胞でGAL4が発現しているGr32a-Gal4の投射パターンとを比較したところ、両者の投射パターンは異なっていた。これらの結果から、異なる味覚情報が、中枢の異なる領域に伝えられることがわかった。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Molecular clearance of ataxin-3 is regulated by a mammalian E4.2004
Author(s)
Matsumoto, M., Yada, M., Hatakeyama, S., Ishimoto, H., Tanimura, T., Tsuji, S., Kakizuka, A., Kitagawa, M., Nakayama, K.-I.
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Journal Title
EMBO Journal 23
Pages: 659-669
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[Journal Article] Drosophila cry^b mutation reveals two circadian clocks that drive locomotor rhythm and have different responsiveness to light.2004
Author(s)
Yoshii, T., Funada, Y., Ibuki, T., Matsumoto, A., Tanimura, T., Tomioka, K.
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Journal Title
Journal of Insect Physiology 50
Pages: 479-488