2002 Fiscal Year Annual Research Report
染色体均等分配を保障するセントロメア特異的クロマチン複合体の分子基盤の解明
Project/Area Number |
14380334
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
高橋 考太 久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (40303804)
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Keywords | 染色体 / セントロメア / CENP-A / 分裂酵母 / ヌクレオソーム |
Research Abstract |
染色体分配に必須なセントロメアのクロマチン構築の分子基盤を、セントロメア特異的ヒストンCENP-Aの局在化機構の解明を通し推進した。当初の予定通り、分裂酵母の新規GATA因子Ams2とセントロメア機能との関連を示唆するデータをチューンアップし、論文にして公表することができた。またコアセントロメア蛋白質Mis6の遺伝的相互作用因子の同定について大きな進展があった。具体的には以下の各点についてデータの蓄積もしくは新規の発見があった。 1)分裂酵母CENP-Aの温度感受性蛋白質の挙動をGFP融合で追跡した実験から、細胞周期に依存しないCENP-A蛋白質の局在化が起こる可能性が示唆された。 2)CENP-Aの再局在化をAms2を人為的に増量することで誘導できることを示した。これはセントロメアのヌクレオソームがAms2によって何らかの形で活性化されリモデリングされていることを示唆しており興味深い。 3)クロマチン免疫沈降法によりAms2はCENP-Aの局在化しているセントロメア中央コア領域に結合していることを示した。さらにこの領域内のGATAをコアにする配列に特異的に結合していることをゲルシフト法で明らかにした。これはGATA因子がセントロメアに結合し機能している可能性を示唆する初めての報告である。 mis6温度感受性変異の多コピーサプレッサースクリーニングを行い、新規セントロメア蛋白質Mix1を分離し、遺伝子破壊実験から染色体分配に必須機能を持つこと、Mis6コアセントロメア蛋白質と極めて類似の表現型を示すことを明らかにした。またMix1のポテンシャルなヒトホモログを同定した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ee Sin Chen: "A cell cycle-regulated GATA factor promotes centromeric localization of CENP-A in fission yeast"Molecular Cell. 11(1). 175-187 (2003)
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[Publications] Yusuke Toyoda: "Requirement of chromatid cohesion proteins rad21/sccl and mis4/scc2 for normal spindle-kinetochore interaction in fission yeast"Current Biology. 12(5). 347-358 (2002)