2004 Fiscal Year Annual Research Report
老化促進モデルマウス(SAMP)の分子遺伝学的解明
Project/Area Number |
14380380
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
樋口 京一 信州大学, 医学研究科, 教授 (20173156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 政之 信州大学, 医学研究科, 助教授 (60273190)
澤下 仁子 信州大学, 医学研究科, 助手 (40359732)
細川 昌則 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 形態学部, 部長 (00127135)
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Keywords | 老化促進モデルマウス / SAMP / 遺伝解析 / 骨粗鬆症 / アミロイドーシス / トランスジェニックマウス / apoA-II / コンジェニックマウス |
Research Abstract |
1)骨量決定遺伝子の解析:Pbd2(Chr 13);Sub-sub congenicマウス群の導入染色体領域と骨量との相関を解析することにより,Pbd2遺伝子の存在する"critical region"はD13Mit57からD13Mit115の間であることが明らかになった。Congenicマウスの骨芽細胞の培養実験からPbd2は骨芽細胞分化に関与する。この領域の遺伝子の発現解析の結果、Sfrp4(Wnt蛋白質のデコイ受容体)の発現量がSAMP6で10倍以上上昇していた。プロモーター領域には多数の多型が存在する。「SAMP6ではSfrp4が増加しているためWnt蛋白質のシグナル伝達が低下し骨芽細胞の分化が低下し、低骨量になる」との仮説を証明するためにtransgenicマウス作成や培養細胞系での検証を進めている。Pbd1(Chr 11);Sub-subcongenicマウス群の骨量の解析を行った結果、"critical legion"はD11Mit10-D11Mit224の間であることが推測された。この領域には54個の遺伝子が存在する。現在これらの遺伝子のエクソンおよびスプライシング部位の塩基配列を決定している。 2)遺伝子改変動物の作成:SAMP1のアミロイドの沈着機構を明らかにするために作成した、SAMP1のAmyloidogenicなapoA-IIを全身で過剰発現するトランスジェニック(Tg)マウスではアミロイド沈着が著しく亢進した。またheat-shock蛋白質の転写因子であるHsf1遺伝子のTgマウスを用いてストレス蛋白質の過剰発現が寿命、老化に及ぼす効果を検討中である。 3)老化促進モデルマウスを用いた他の研究機関と共同研究:愛知県心身障害者コロニーとSAMP10の脳萎縮の機構解明を目指した大規模交配実験を実施している。,カネカ(株)とCoQ10の抗老化作用の検証とその作用機構の解析、高知大学医学部と藻類を用いた抗老化効果の共同研究を行った。
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Research Products
(7 results)