2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14380383
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡部 勝 大阪大学, 遺伝情報実験センター, 教授 (30089875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蓮輪 英毅 大阪大学, 遺伝情報実験センター, 助手 (50343249)
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Keywords | 異種胚キメラ / ジフテリアトキシン / Creリコンビナーゼ / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
異種胚生着の目標の一つは、臓器移植などに使用できるような臓器を異種の動物に作らせることである。そのために必要なことは、目的の臓器を欠損した動物と、その臓器以外が欠損するような動物を組み合わせることにある。異種キメラにおいて片方の胚に由来を限定する方法について検討を行った。 即ち、ジフテリアトキシンをLoxP配列で挟んでおき、Creリコンビナーゼが働いたときにだけ毒素遺伝子が転写されるようにしくんだトランスジーンを作製した。ついでこのトランスジーンをもつトランスジェニックマウスを作製し、現在ひとつのラインを樹立した。 さらにこのラインのほかに臓器特異的に発現するCreリコンビナーゼとして、精子が産生されるときにのみ働くプロタミンのプロモーターを用い、その制御下にCreリコンビナーゼを発現するようにしたトランスジーンをもつ別のトランスジェニックマウスを作製した。 このように作製したジフテリアトキシンをもつトランスジェニックマウスと、Creリコンビナーゼをもつマウスを交配して、得られる産子に初期の目的どおりのフェノタイプが現れるか否かを検討したところ、計画通りに精子を欠損する不妊のマウスが得られた。このことからわれわれの設計どおりに、一部の臓器のみを欠損させる動物をデザインどおりに作製できることが示された。 この研究により、異種キメラ作製法を基本にした臓器移植の可能性を示すことができた。
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Research Products
(1 results)