2002 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病遺伝子座導入コンジェニックラットを利用した糖尿病原因遺伝子特定
Project/Area Number |
14380384
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
松本 耕三 徳島大学, 医学部, 助教授 (00002246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小瀬 博之 徳島大学, 医学部, 助手 (90314856)
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Keywords | type 2 diabetes / obesity / OLETF / rat / QTL / congenic strain |
Research Abstract |
我々はこれまでにヒト糖尿病モデルラット、OLETFにおける糖尿病原因遺伝子座14QTL領域すべてに関してのコンジェニックラットの作成を行い、その形質について検討してきた。また、十数個の原因遺伝子を単遺伝子のようにあつかうので、各コンジェニックラットの示す糖尿病に関わる表現型は大変小さくなる。そのため、遺伝子単離のための表現型情報は極めて不安定となることが判明したので、個々のコンジェニックラットの示す表現型をよりクリアに判定する方法が必要となった。そのため、プロテオーム解析を行うにあたり、まず、コンジェニックラット表現型のクリアかをおこなった。即ち、正常食以外に、10%ヒマワリオイルを追加した高脂肪食を摂取させ、Nidd2,Nidd10,Nidd2&10コンジェニックラットならびに基準系統であるF344ラットを用い、その影響の効果を検討した。 20週齢において体重はNidd2&10H群は418.82±17.17gであり、Nidd2H群367.60±19.84g及びNidd10H群363.78±27.70gに比し有意に高値(p<0.01)を示した。糖負荷後血糖は30分値で基準系統F344H群95.33±3.22mg/dlに対しNidd2H群159.60±14.08mg/dl(p<0.01)及びNidd2&10H群120.60±3.51mg/dl(p<0.05)と有意に高値を示した。その他指標については検討中である。いずれにせよ、高カロリー食で飼育した場合、Nidd2/ofとNidd10/ofの両者を合わせ持つことにより、それぞれ単独で持つ場合と比較すると、相加的な体重増加がみられたが、単独遺伝子としては糖負荷後血糖の上昇にNidd2/ofが深く関与する遺伝子座であることが確認された。従って、今年度、Nidd2ラットの糖尿病原因遺伝子のクローニングに向けてのプロテオーム解析の基盤ができあがった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Tanomura, H.et al.: "Detection of a quantitative trait locus for intramuscular fat accumulation using the OLETF rat"J. Vet. Med. Sci.. 64. 45-50 (2002)
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[Publications] Kose, H., et al.: "Examination of OLETF-derived non-insulin-dependent diabetes mellitus QTL by construction of a series of congenic rats"Mammalian Genome. (In press).