2003 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病遺伝子座導入コンジェニックラットを利用した糖尿病原因遺伝子特定
Project/Area Number |
14380384
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
松本 耕三 徳島大学, 医学部, 助教授 (00002246)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小瀬 博之 徳島大学, 医学部, 助手 (90314856)
|
Keywords | type 2 diabetes / gene / OLETF / rat / QTL / congenic strain / proteome |
Research Abstract |
作成した十数系統のコンジェニックラットの特性実験から、2型糖尿病と肥満の双方に関与すると考えられるNidd2遺伝子座領域を導入されたコンジェニック系統をプロテオーム解析による原因遺伝子探索系統として選択した。コントロールはF344ラットである。それらの系統の10週齢と20週齢をもちい、糖尿病のターゲット臓器といわれている膵臓、肝臓、筋肉、脂肪等をサンプルとして供した。プロテオーム解析においては、サンプルの取り方、保存方法等が極めて大切なポイントとなるので、採取位置、採取時間、ホモジェネート条件、それらの保存方法等を検討し、最も適切な方法を選択した。ゲルによる今離は一次元はpH3-10のアンフォライトを用いて展開させるpHによる分離、次いで、二次元は10% SDSポリアクリルアミドゲルによって展開させた。ゲル分離能を高めるため、二次元ゲルをオーバーナイトでゆっくり展開させる方法を採用した。染色は最も感度の高い銀染色を行った。 多くのスポットが認められ、その再現性に関しても一応安定した段階に入ったので、具体的にMDD2コンジェニック系統とその基準系統であるF344系統間での比較検討を行った。現在までのところ、肝臓を用いた系ではpH7-8.5,MW 12,000-13,000付近とpH9,MW 21,000程度の辺りに候補スポットが認められた。一方、膵臓を用いた系ではpH6,MW 45,000付近とpH7.5,MW 32,000付近のスポットが候補スポットとして認められた。しかし、さらなる解像度で確認していく必要があり、pHレンジをさらに狭め、また、高分子領域と低分子領域を別個に解像度を上げるため、ゲル濃度を変更して、実験を積み重ね中である。プロテオーム解析はDNAとは異なり変性しやすい蛋白が相手であり、確定するために、このようなさらなる実験の積み重ねが必要であると考えられた。いずれにせよ、より高い分離能を実現させる必要がある。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Okamura, K., et al.: "Salivarygland progenitor cells induced by duct ligation differentiate into hepatic and pancreatic lineage"Hepatology. 38. 104-113 (2003)
-
[Publications] Ogino, T., et al.: "Serum leptin concentration is linked to chromosome 2 and 6 in the OLETF rat, animal model of type 2 diabetes with mild obesity"Mammalian Genome. 14. 239-244 (2003)