2005 Fiscal Year Annual Research Report
磁性流体内蔵の動圧軸受モータを用いる軸流型血液ポンプの研究開発
Project/Area Number |
14380386
|
Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
三田村 好矩 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (70002110)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村林 俊 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (30200306)
西村 生哉 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (00228214)
岡本 英治 北海道東海大学, 工学部, 助教授 (30240633)
四津 良平 慶応大学, 医学部, 教授 (30129738)
山家 智之 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (70241578)
|
Keywords | 人工心臓 / 血液ポンプ / 動圧軸受 / 磁性流体シール / 数値流体解析 |
Research Abstract |
1.CAD/CAM/CAEシステムによる軸流型血液ポンプの設計、製作 動圧軸受、DCブラシレスモータ、磁性流体軸シール及びインペラからなる固体接触部をまったく持たない軸流型血液ポンプ(Version 3)の設計及び製作を行った。数値流体解析結果に基づき、案内羽根を曲面に、またモータケース後部を流路断面積が一定となるよう設計した。 2.ポンプ内流れと溶血、血栓との関係の解明 数値流体力学解析より算出した流れ中の粒子(赤血球)に加わるせん断応力及びその印加時間より溶血量を推定し、溶血量の推定値と実測値は良い相関があることを示した。溶血推定値が低下するよう設計した案内羽根を有するVersion 3ポンプの溶血試験を行なった(ヒト血液使用)。その結果、溶血指標(NIH)は、0.014と臨床許容範囲に低下し、溶血予測法の有用性が示された。 3.磁性流体内蔵の動圧軸受モータの開発 磁性流体を作動液体とする動圧軸受の設計、製作を行い、ポンプ(Version 2及びVersion 3)に組み込んだ。また、モータ軸を非接触的にシールする磁性流体シールをポンプに組み込んだ。ポンプに取付けた磁性流体シールの長期試験を行い、30日間(意図的に実験終了)及び62日間(試験装置の不良により実験中止)正常に動作した。シールの長期耐久性を実証した。 4.ポンプ制御システムの研究 軸流ポンプ(流量の増加に対して差圧が大きく低下するポンプ)に対して、モータ電流及び回転数よりポンプ流量及び差圧を推定する方法を開発した。また、血液粘性の変化に対する補正法も提案した。 5.動物実験 ヤギの左心室-大動脈間に軸流型ポンプ(Version 2)を植込む実験を行い、2日間生存させた(意図的に実験終了)。開発した軸流ポンプで循環維持ができることを確認した。
|
Research Products
(10 results)