2003 Fiscal Year Annual Research Report
培養細胞から毛細血管を生成する組織再構築に関する基礎的研究
Project/Area Number |
14380390
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鎮西 恒雄 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (20197643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠山 貴博 アイシンコスモス研究所, 第2研究グループ, 研究員
磯山 隆 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (20302789)
阿部 裕輔 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90193010)
望月 修一 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00345042)
斎藤 逸郎 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (80334225)
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Keywords | 組織工学 / 再生医療 / 細胞操作 / 共培養 |
Research Abstract |
昨年度行った輸液用バクテリアフィルター上における細胞の共培養の結果、充分な細胞密度が得られないことが分かった。これはフィルターのポア径が小さいこと、表面の接触角が小さいことが原因として考えられた。 このため本年度は手術用材料として市販されている吸収生ポリグリコール酸フェルト(グンゼ社製ネオベール)を用いて、組織構築モデルの足場となる骨格を作製した。この材料を直径20mm厚さ0.5mmの円板状に加工し心筋培養と血管内皮細胞の共培養のための足場として使用した。 ヤギの頸静脈を取り出し、1mm〜2mm程度の大きさに細切し、dish上に播種した。α-MEM培地500mlに、ペニシリン20万単位・ストレプトマイシン200mg、10%FBS(ウシ胎児血清)を加えた培地で培養した。1週間ほどで血管構成細胞である内皮細胞・線維芽細胞などからなる混合細胞コロニーが得られた。これをトリプシン処理してフラスコに移し、播種できる細胞数(5×10^6)まで培養を続けた。遠心後2×10^6cells/mLの濃度でフェルト上に播種し、同じ培地で2週間培養した。フェルト繊維に細胞は固着し、フェルト上で細胞分裂が見られた。内皮細胞および平滑筋細胞播種1週間後に心筋様細胞(P19,CL6)を播種した。2週間後の円板の構成成分はポリグリコール酸37%・細胞73%(顕微鏡下での面積比)であった。 2週間後よりこの円板を加圧チャンバーに取り付け、ポンプにて培養液を環流し機械的刺激を与えながらCO2インキュベータ内で培養を行っている。潅流条件としては液圧10mmHg、流量10ml/min程度よりはじめ、細胞の接着の状態を観察しながら徐々に潅流量を増加させている。 現在、この環境で細胞合胞体の生成が見られるか否かを観察中であるが、P19,CL6細胞の増殖率が著しく高く重層化し潅流困難になることが見られたため、胎児ラットの心筋細胞を初代培養し使用することを考えている。また機械的刺激に加えて、チャンバー内に電極を配置し電気的刺激を与えながらの培養も行う予定である。
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