2002 Fiscal Year Annual Research Report
大環境映像表示とミックスドリアリティによる空間共有における精神反応とその医用研究
Project/Area Number |
14380413
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
中島 功 東海大学, 総合医学研究所, 助教授 (00183509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜本 直和 独立行政法人通信総合研究所, 無線通信部門, 主任研究員
市村 篤 東海大学, 医学部, 助手 (00246109)
加藤 洋隆 東海大学, 医学部, 講師 (50266425)
中島 厚 独立行政法人航空宇宙技術研究所, 宇宙システム研究センタ, システムグループリーダ
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Keywords | 遠隔医療 / 多面スクリーン / バーチャルラボラトリ / 疑似体験 / 感性 / 交感神経 / 発汗量 / ポリゴン |
Research Abstract |
軽量携帯型マルチカメラ(NTSC準拠5方向45度x5)の開発を田定工作所と行い、戸外の自然画像を取得し、この自然素材やフライトシミュレーターなどの人工的な素材を基に、次の実験を行った。 精神性発汗の定量化 発汗定量化の原理:高分子重合体アセテトセルロース等は、周囲の相対湿度に比例した水分子を吸着する。この高分子重合体は、物理的に小さな誘電率(εr=2?7)であるが、水分子が吸着すると水分子の双極子モメントにより、高分子重合体の誘電率が数千倍高かまる。本センサはこの原理に着目したもので、2つの電極の間に薄膜化した高分子重合体素子をサンドイッチ状に挟み、これに低電位の高周波電流を加え、相対湿度を変化させると、センサのインピーダンスの絶対値が変化する。一方、皮膚から蒸発する水分子量は、温度による飽和水蒸気圧の式とFickの拡散式により、蒸発する速度を理論的に求めることができる。発汗には2つの種類があるが、精神性発汗は代謝(基礎代謝)による24時間持続する温熱性発汗に比べ極めて短時間の発汗である。具体的にはフライトシュミレータで横浜レインボーブリッジの下を飛行するような危険なアプローチでは、秒単位で著明な増加が見られ、精神反応の客観的パラメータとなり得ると考えた。 実験(平成14年度) 5名を5面スクリーンのそれぞれ収容し、映像の付加をかけた。ことにフライトシミュレータのような対面型コンテンツでは、クリティカルな状況に陥ると、生体が精神的興奮を得ると発汗が増すことが定量的に得ることが判明した。現在、さらに疑似音、音響響効果を加えて、疑似空間でどのような素材ならば、精神的発汗が増加するのかを、素材ごとに緻密に調べている。このような基礎的調査は、遠隔医療における医師と患者の情報交換、ことに感性の共有をひも解くものと考えているからである。
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