2002 Fiscal Year Annual Research Report
中国国内所蔵敦煌・吐魯番文献の歴史学的・文献学的研究
Project/Area Number |
14401022
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
関尾 史郎 新潟大学, 人文学部, 教授 (70179331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 幹夫 新潟大学, 留学生センター, 助教授 (30293244)
鶴田 一雄 新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (40180062)
玄 幸子 新潟大学, 人文学部, 助教授 (00282963)
岩本 篤志 新潟大学, 大学院・現代社会文化研究科, 助手 (80324002)
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Keywords | 敦煌文献 / 吐魯番文献 / 中国 / 歴史学 / 文写学 / 書道史 |
Research Abstract |
1.敦煌文献を所蔵していると報道があった黒竜江省図書館において、現地に赴いて副館長立ち合いのもとで所蔵目録やカードなどを調べてみたが、同館には所蔵されていないことが判明した.また分担者の鶴田が河南省博物館に赴き、関係者に確認したところ、同館にも該当の文献は所蔵されていないことが明らかになった.従って従来の報道は修正の必要がある. 2.北京大学図書館においては、敦煌・吐魯番文書を約20点程閲覧し調査を行なった.その際あわせてデジタルカメラにより撮影を試みた.とくに題跋や印もデジタル撮影によって比較作業が可能になった.これは李盛鐸研究にも多くの材料を提供することになろう.詳細は次年度の課題である. 3.天津市歴史博物館においては、3点の敦煌文書を閲覧し調査を行なった.いずれも詳細不詳のまま残されていたものであるが、その中の仏説仏名経は題記から帰義軍時代のものと判明した.この時代、同名の経典が多く書写されており、敦煌仏教の性格の一端がここから明らかになる.これも課題である. 4.以上のような成果については、北京において栄新江北京大学教授・〓中国文物研究所研究員など中国の研究者と交流した際報告して意見交換を行なった他、以下のような発表によって示した。 (1)関尾史郎「トウルファン、高台出土五胡時代契約文書初探」2003年1月11日内陸アジア出土古文献研究会例会 (2)岩本篤志「唐朝の医事政策と『新修本草』-李盛鐸将来『新修本草』序例を手がかりとして-」2003年3月5日西北出土文献を読む会例会
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