2004 Fiscal Year Annual Research Report
インド共和国マヘート(舎衛域)遺跡の研究-王宮地区の調査-
Project/Area Number |
14401028
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
高橋 隆博 関西大学, 文学部, 教授 (70188019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 誠一 関西大学, 文学部, 教授 (00025082)
木庭 元晴 関西大学, 文学部, 教授 (40141949)
薮田 貫 関西大学, 文学部, 教授 (80027987)
中谷 伸生 関西大学, 文学部, 教授 (90247891)
米田 文孝 関西大学, 文学部, 教授 (00298837)
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Keywords | インド共和国 / 都市遺跡 / シュラーヴァスティー遺跡群 / サヘート(祇園精舎)遺跡 / マヘート(舎衛城)遺跡 / レス性堆積物 / ヒンドゥー寺院建築 / サース・バフー寺院 |
Research Abstract |
平成16年度は、マヘート遺跡周辺の踏査を実施するとともに、平成3〜10年度の発掘調査で出土した遺物の整理作業を実施した。遺跡周辺の踏査においては、遺跡が立地する地形の古環境を復元することを目的にトレンチを掘削し、土壌試料の採取と分析を実施した。その結果、一般的に河川による土壌の運搬・堆積により形成されたと考えられているガンジス平原の沖積平野が、今回の調査成果から河川堆積物だけではなく、レス性堆積物が一定量存在していることが明らかとなり、より動的な堆積環境のもとで遺跡周辺の土壌が形成されている可能性を示すことができた。また、遺跡は平野地形に立地しているが、河川の氾濫を避けることのできる微高地が選択されていることも確認できた。出土遺物の整理作業では、既往調査で出土した各種の土器資料の整理を精力的に実施した。特に、標式的な遺構に共伴する土器群について系統的な資料整理を行い、当該遺跡の文化編年を考える上で重要な成果を得ることができた。 また、マヘート遺跡での調査に加えて、平成9年度の発掘調査において検出した7〜10世紀頃のヒンドゥー寺院遺構を、インドのヒンドゥー寺院建築の変遷過程の中に位置づけることを目的として、ウッタル・プラデーシュ州南部からマディヤ・プラデーシュ州に所在するヒンドゥー寺院建築を巡検し、画像記録や略測図など各種の記録を作成した。なお、巡検の対象としたヒンドゥー寺院建築は、マディヤ・プラデーシュ州グワーリヤルに所在するサース・バフー寺院、グワーリヤル近郊のシホーニヤーン所在の寺院、同州ヴィディシャー近郊に所在するウダイプルの寺院、ウッタル・プラデーシュ州南部のジャーンシー近郊のデーオーガル所在の寺院などである。
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Research Products
(7 results)