2002 Fiscal Year Annual Research Report
タイ文学の展開・発展と社会(1938-1958)-思想、文化、歴史的観点から現代文学の源流を考察-
Project/Area Number |
14401033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tenri University |
Principal Investigator |
吉岡 みね子 天理大学, 国際文化学部, 助教授 (80289123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHOTIROS Kovithavattanaphong 天理大学, 国際文化学部, 教授 (40299152)
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Keywords | タイ文学史 / 「アクソーンサーン」 |
Research Abstract |
本研究課題に関し、初年度である平成14年度は研究実施計画にそって1)研究対象期の発行文芸誌、文学作品に関する資料、文献の調査、収集、2)国の内外(タイ、及びイギリス)の専門家よりレクチャー拝受・意見交換、関係者、及びその遺族との会見、3)関連作家の文学活動追跡調査、4)調査結果分析着手等、を中心に行った。なかでもその所在が不明で散逸の危機に瀕していた当該研究対象文芸誌の一つ「アクソーンサーン」(創始者スパー・シリマーノンとシーブーラパー)の所在追究に専念し、その結果、当該文芸誌の一部はシリマーノン家に、一部はタイ国立図書館に保存され、またその他に極く数部であるがタイの歴史研究者とマティチョン新聞社に存在することが判明した。 *タイ国立図書館 保存されている「アクソーンサーン」の発行年、巻、号数を確認。しかしながら本文芸誌は破損の危機にあるため閲覧はマイクロジャケットを通してのみ可能。マイクロジャケットの購入は可能であるが、然るべき公的手続きを必要とするとのことで、結局、入手手続きを帰国後に残すこととなった。 *研究対象期の発行文芸誌、文学作品に関する資料、文献の調査、収集 年2回開催されるブックフェアー(タイ教育省主催)や国の内外の古書店、大学ブックセンター等で当時の政治的理由で発禁処分になり入手に困難を極めていた文学作品をはじめ、研究課題に関係する図書、資料、文献を収集。 *専門家よりレクチャー拝受、意見交換によって学際研究に進展をみ、またその他研究会にも参加。 【総括】研究対象の要の一つとする月刊誌「アクソーンサーン」の全てが国立図書館とシリマーノン家、及び上記私的所有者のもとで完全に保存されていることになるのかどうかは次年度調査に継続するが、本年度、懸案の同誌所在が確認された成果は今後の研究の確たる基盤となり非常に貴重である、
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Research Products
(2 results)