2002 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカ大都市圏の多核化とリージョナル・シティの空間構造に関する地理学的研究
Project/Area Number |
14402039
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
藤井 正 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (20165335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 悟 金沢大学, 教育学部, 教授 (20176332)
富田 和昭 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 教授 (90116228)
伊東 理 関西大学, 文学部, 教授 (70116309)
山下 博樹 鳥取大学, 教育地域科学部, 助教授 (00314568)
香川 貴志 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (70214252)
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Keywords | 大都市圏 / 郊外 / リージョナル・シティ / ニューアーバニズム / スマート・グロース / コンパクト・シティ / 多核化 / アメリカ合衆国 |
Research Abstract |
初年度の今年はまず、アメリカ・カナダの大都市圏の動向と整備について、最新の研究、統計や各種地図類等その他の資料を基本情報として収集につとめ、GIS分析など分析基盤の充実を図った。あわせて現地での資料収集やヒアリングも行った。訪問先は、アメリカ商務省統計局の他、大都市圏協議会や市役所・郡役所の都市計画局、商工会議所などで、専門研究者へのヒアリングや議論も行った。対象都市は、アトランタ、シアトル、ボストン、ダラス、ニューヨーク、カナダのバンクーバーなどで、一部の都市では郊外の現地調査も行った。これらの研究方針と進行状況、調査・収集成果の共有化をはかるため、助成決定後と海外調査後の合計3回の研究会(平成14年6月・10月・平成15年1月)を行った。 これらの調査から、アトランタで典型的に見られるように、90年代はじめまでの多核化で形成された郊外都心を超えて、Edgelessと呼ばれるスプロール的な郊外化が、さらに進んでいる状況が把握されつつある。オフィスも超高層への集積・シンボル化をみた郊外都心とは異なり、中規模なオフィスビル群によるオフィスパークとなり、機能が分散した商業施設とともに郊外住宅地の中に立地している。 一方で、ニューアーバニズムにもとづく、Smart GrowthともよばれるSustainabilityを重視する整備が、コンパクトな中心地の整備、公共交通重視、歴史や自然の重視などの方向で、公共のみならず民間の主体も含め展開している。しかしながら、まだ、分散的で必ずしも体系的な地域整備には至ってはいないと思われる。
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Research Products
(1 results)