2004 Fiscal Year Annual Research Report
条件不利地域における自然エネルギー利用と定住条件の改善に関する国際的総合研究
Project/Area Number |
14402046
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
神沼 公三郎 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (00125303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池上 佳志 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助手 (30322845)
石井 寛 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (10002057)
大友 詔雄 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20001993)
奥田 仁 北海学園大学, 経済学部, 教授 (50244835)
佐藤 信 市立名寄短期大学, 助教授 (60269173)
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Keywords | 自然エネルギー / 条件不利地域 / 定住条件 / 木質バイオマスエネルギー / 風力発電 / 畜産廃棄物バイオガス / EU |
Research Abstract |
本科学研究は2002年度に始まり、この2004年度をもって終了した。この3年間、研究代表者、研究分担者がそれぞれ1年に1回、渡欧し、各自の研究テーマに基づいて実態調査を重ねた。それらの研究成果を2005年3月、『条件不利地域における自然エネルギー利用と定住条件の改善に関する国際的総合研究 研究成果報告書』に印刷し、関係方面に配布して、研究内容に関する批判を仰いでいる。 この『研究成果報告書』において研究代表者の神沼は、EUとドイツのエネルギー政策の変遷を整理するとともに、ドイツにおける自然エネルギー利用と原子力発電の現状を明らかにした。研究分担者の池上は自然エネルギー利用の一つである風力発電の実態を、特にドイツについて分析した。石井はスウェーデンとドイツにおける木質バイオマスエネルギーの現状と問題点を指摘した。大友はドイツにおける自然エネルギー利用政策と、その地域経済への影響を述べた。奥田はEUの地域発展政策と定住化政策を明らかにし、さらにイギリスとフィンランドの現状をまとめた。佐藤はデンマークについて、畜産廃棄物の発生状況とそのバイオガスプラントへの利用実態を明らかにした。 以上のような共同研究によって、ヨーロッパにおける自然エネルギー利用の実態が事例分析的に明らかになった。特にヨーロッパの条件不利地域では自然エネルギーが環境問題のうえからも、また地域において雇用を創出する意味でも重要な意義を持ち、人々の定住に大きく貢献している。ヨーロッパのこのような事例に学んで、わが国でもいかにして自然エネルギーを普及させていくのか、それが今後における政策課題である。
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Research Products
(3 results)