2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14403005
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
小笠原 宏 立命館大学, 理工学部, 教授 (40213996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 紘 地震予知総合研究振興会, 東濃地震科学研究所, 副主席主任研究員
佐藤 隆司 産業技術総合研究所, 地震情報研究部門, 主任研究員
川方 裕則 京都大学, 防災研究所, 文部科学教官助手 (80346056)
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Keywords | 地震 / 震源 / 直接観測 / 断層 / 物性 / 環境 |
Research Abstract |
2004年7月-9月および2005年2-3月に、代表者および研究協力者が、2週間から1ヶ月間南アフリカに渡航(代表者は2回渡航)し、南アフリカの2金鉱山における2つの震源候補を地下直接観測した。 M2級震源候補(Mponeng鉱山;Pretorius断層;地下約3.1km)では、震源候補域で掘削された9本のドリリング・コア(最長30m)が日本に輸入され、一部についてDCSA法による応力測定が試みられた。岩石は空隙が非常に少なく、載荷・除荷中の応力と歪の関係はほぼ直線的であったが、現場応力が数十MPaであることを示唆する折れ曲がりが応力・歪曲線から読み取ることができた。 付近での採掘が本格的に始まり、2004年の3月からの6ヶ月間に数百μstrain(数十MPa)もの歪の蓄積が、複数の石井式歪計によって観測されている。歪計の付近数百m以内の採掘発破や地震に伴う1μstrainを超える歪変化も数多く記録され始めている。震源候補域での地震活動はまだであるが、最も近いものでは震源距離約180mにおいてM1.8の地震も発生し、約20μstrain (0.2Mpa相当)の歪ステップが観察されている。 本課題のこれまでの研究成果は、2004年AGU Fall Meeting(招待)および国際山はね鉱山地震シンポジウムにて発表された。 我々の試みに対する国際的な関心は高く、2004年後半からは、ICDP(国際大陸ドリリング計画)や米国NSFとの共同観測が、Tau Tona鉱山の120L(地下約3.6km)で始まった。その現場は、上記の我々の観測候補域の断層の深部延長部に位置し、2005年3月にはその現場の震源断層の直接観測を行った。
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Research Products
(5 results)